降る雪や龍吟九里夜気緩ぶ
———ふるゆきや りうぎんきうり やきゆるぶ /
あるかないかに雪が舞っている。雷が四方にとどろくと、それまでの緊張がとけたように、夜のしじまを満たしていた冬がゆるみはじめた。
龍吟:龍の鳴き声。横笛。
緩(ゆる)ぶ:【動詞】四段。締めたものが解けかかる。ゆるみができる。
大変な事をヤラかした。
毎日作るはずの回文俳句ですが、上記の句、できただけで安心し、ブログに載せなかったのです。で、きょうの句は、
昨日今日追儺の無い図武侠仰き
———きのふけふ ついなのないづ ぶけふのき
追儺(ついな):年男が豆を撒いて鬼を払う行事。大晦日の行事だったものが節分の予祝と習合した。鬼やらひ。鬼打ち豆。年の豆。など傍題も多い。
無い図(ないづ):「見ぬ図」に同じ。古語。新趣向。新工夫。奇想天外。
武侠(ぶけふ):尚武と侠気。
仰(の)く:のけぞる。
近頃は、追儺といってもほんの名ばかりで、男らしさがのけぞって嘆きたくなる、とんでもない抜け殻ってざまだ。
〈〈〈 ゴメンナサイ。〉〉〉