田螺殿旅立つ旅だ野と詩にだ
———たにしどのたびだつたびだのとしにだ
田螺(たにし)殿:こどものときに聞いた俗謡による。俗謡は次のようなものだった。「田螺」は、晩春の季語。
♪ 田螺殿ぉ 田螺殿 愛宕詣りにおじゃらぬか
嫌ですよぉ 嫌ですよ 去年の夏の夕暮れに
とぜう殿に誘はれて ちょろちょろ小川を渡る時
トンビや鴉やフクロメが あっちゃこっちゃ突つきこちゃ突つき
その傷がぁその傷が 季節巡りて冬くれば
ズンキラズンキラ ズンキラズンキラ痛み出す
何か妙薬ござらぬか
妙薬いろいろござれども まず第一の妙薬は
夏降る雪の黒焼きと 山の上なる蛤と海の底なる松茸を
水であぶって火で練って あわせ一度に用うれば
効能たちまち現れる 効能たちまち現れる ♪
旧制岐阜藥専の藥専音頭だったらしい。題して「田螺殿」。
山城・丹波国境の愛宕山(標高924m)山頂に鎮座する。4月24日は、鎮火祭。ここの千日詣りは7月31夜から8月1日未明まで。「田螺」の季語は晩春ですが今日とりあげた理由です。
泥鰌が愛宕参りにタニシを誘っています。タビに出ようよ。いや、「足袋」じゃないよ。旅立つのタビだよ。足袋ならタニシでなくタムシを誘うよ。チャンチャン…
夏も今日で終わり。明日から秋です。と言われてもピンときませんね。この3日ばかりは暑かったが、もう、夏は済んだよといわれてもね。
みなさん いい俳句をがんばってください。