季題「夏草」で俳句ポスト365にだしたものです。6句だしましたが、そのうち3句をご披露します。
●土肥の潮夏草靴直しのひと
———とひのしほなつくさくつなほしのひと
伊豆半島の浜風に夏草がそよいている。どこから来たのか靴直しが沖を見ている。ここは温泉と美しい海岸で知られる。
●作図なく勘でP点描く夏草
———さくづなくかんでPてんかくなつくさ
山もこの辺になると測量図も空白なので、夏草の中にカンで測地ポイントを下ろしている。「山」だけにヤマカン、なあんてね…
●策繋ぐまじ日に日しまく夏草
———さくつなぐまじひにひしまくなつくさ
失敗策をもうつづけるべきではないのに、ますます拘るさまは夏草だよ。
しまく:激しくとりつく。ほこる。