第215回俳句ポスト365兼題「サイネリア」投句自解 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

今回のお題は「サイネリア」です。
私のサイネリア感は一貫して「嘘っぽい花」です。造花にしやすい花。仮想の國の人工花。
投句ぜんたいに見られるのは、「川柳っぽい」印象でした。

●国の底から造花めきたるサイネリア

●きゃぴきゃぴと初音ミクかやサイネリア
初音ミク(はつねみく):ボーカロイド(電子音声のキャラクターボーカル。エンジンは、クリプトンフュウーチャーズのアプリ)の第一号です。わたしが使っているのは2代目の巡音ルカのほうですが、初代のほうが超有名なので、こちらを句に入れました。歌のDVDのバックにデザイン化した紫色の手書きのサイネリアを、そのとき何となく入れたのですが、花の名前は今回初めて知った次第です。

人工の声がサイネリアにふさわしいのです。

●一角獣死ね一個咲けサイネリア    「人」位選
サイネリアは、もと忌みしいシネラリアという言葉だそうでそれをヒントにしました。

●新興国の国花いぶかしサイネリア
空想の國の国花を空想しました。

●空病みの造花息吹けばサイネリア
空病み:偽りの病。仮病。
よく煮えてないシンのある句でしたね。

●サナトリウムに見るべうもなしサイネリア
べうもなし:ベクモナシのウ音便。( 連語 )
〔推量の助動詞「べし」の打ち消しを強めた言い方「べくもあらず」の「あらず」を形容詞「ない」に置き換えたもの。文語では「べくもなし」。また「べく」が音便の形「べう」となって、「べうもなし」となることがある〕
① …することができそうにもない。 「そのようなことは望む-・い」 「彼のすぐれた能力には到底及ぶ-・い」 「かうまで思ひすぐすべうもなきけうとさかな/源氏 真木柱」
② …するはずがない。…しそうもない。 「入道相国簾中より見出して、有るべうもなし、とのたまへば/平家 2」

以上5句の出句でした。
知己の作品は、う~んとうならされる、見事な作品ばかりでしたね。
ウロも頑張らなくっちゃ…
インフルエンザから生還。家内はかわいそうに骨と皮だけになってしまいました。よくこれで生きていられるな、と妙な感心をしています。被害は、蛍光灯スタンドの上にぶっ倒れたので首が折れた(ウロの首ではなくスタンドの首)ことだけですみました。添え木をどうしたものか考慮中です。今は紐をぐるぐる回して吊り下げています。しゃっくりは、この騒動でウソのように治ってしまいました。よかったと言えるのかどうか・・・