俳句ポスト365 兼題〈炭〉投句自解 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

  俳句ポスト365第183回兼題「炭」17句投句。

●炭まみれ軍手の腕の白さかな

 すっとできたはじめての〈炭」の句。「炭」の本意をはずれて、腕の白さが強調されてしまった。

●町へゆく木炭バスは午後一本

  「木炭バス」は、埒外だとのこと。季語とは関係なく一年中走るものだから。

●饒舌な樫朴訥な炭その烈火

  作者の気負いがいじらしい。

●三更に尉が立つまで聴く奇譚      「人」位選

   三更(さんこう):五更の三番目。午前零時前後2時間。「両夜」と同じ意味です。
   尉(じょう):白い灰になった炭火

●静かなり燠に継ぎおくこぼち炭

  俳句の宗匠になった気分。ニセ芭蕉の正体表れたり!

●炭熾る奔る湯玉の灰神楽

  ズッコケタ! 童謡じゃないんだから…

●炭熾る目で横たへる火吹き竹

  目が口ほどにものを言う、はずだった…
  芭蕉の「佐渡に横たふ…」よりマシでしょうけど…

●座敷わらし森の気泡は炭のなか

  このテは古い? はいわかりました。

●炭俵わがやの玉は此処に眠る

  猫の墓です。炭俵は、別の季題としてあるらしい。

●桜炭春になったら芽をだせや

  川柳っぽいですが、ウロの一番好きな句です。
哀愁感に満ちていて、思わずもらい泣きするという…え? しなかった?

●炭灰燼いぶかることのなんがなし

  ちょっと意味不明。作ったときは意味鮮明だったのですが?!

●炭撥ねるいっしょにはねる太郎坊

  太郎坊:京都愛宕山に棲むという天狗。「天狗」はよかったみたい。はねたのがマズカった。

●炭熾る砂鉄を新刀分娩す

  兼題無視。刀鍛冶の句がほかにいくつかあったから良しとするか。

●熾る炭崩れるときの白きもの

  チャタレー夫人の恋人も後期高齢者になりました。

●木炭走る機関車が追ふ――キャンバス

 スケッチの指先で軽くつまむ木炭の感触が大好きです。これで一句といったのですが・・・
 本意からはずれていたのです。この句わかりますか?
 要するに、汽車の絵を描いているのです。木炭はスケッチの下絵筆です。

●木炭をつまめば画布に黒い火が

  これも同じ趣旨なので無季の句になっちゃいました。

以上失敗の原因を連ねました。参考になさってください。皆さんの当選一等を祈ります。