〈つづき〉俳句ポスト365兼題〈日焼〉投句自解(上)から
●三匹の日焼けが夕日背負ってきた
ムカシはこの景もよかったけど、もういまはこんなんじゃダメ。
●日焼けして急に分厚き三角筋
●日焼けして衢(ちまた)へ揺れる巫女ごころ
巫女は聖処女です。でも乙女ですもの。海ぐらい行きたくなりますわ。
●日焼けしてうなじ小麦の熟れにけり
ハイ、凡人!
●日焼け赫々と焦げ目仕上げる夕日輪
「西日」が季語なので何と言い変えようかと考えだしたのが「夕日輪」だったが、からだに合わないスーツみたいだね。ボツ!
●日焼けして肩のあたりのローム層
ローム層というのはおもしろい層です。(オヤジギャグではありません)
関東ロームと筑紫ローム(と言ったかな?)のふたつが有名です?たしか。
●日焼け色はや思い出のセピアかな
●日焼け子や濡れた踝白珊瑚
あしのうらだけが白いというのもたくさんあった。
●紙芝居ムスメの声の日焼けせる
オジサンのコワイロがしゃがれている、という意味だったが、いまあらためて見るとくだらないですね。
●ひたひたと日焼け染みこむ背を環礁 「人」位選
夏井いつき先生はオノマトペが好きなので、滑り止めの句。もう一つの句もオノマトペです。
でも、口調がいいでしょう? 頭韻の効用ですね。
ついでに言えば、「地」位選の「かゆいかゆい」「叩く叩く」もオノマトペの前段状態である。
全18句。「日焼け」はなじみのあるテーマなので発想が安直に流れやすいと思いました。
ひとつの着想で類句10句ぐらいは作りますが、いじっていじってボツにするものも多、です。それらゴミ箱の句に今日は供養します。
句供養ナンマンダー。。。
」