島唄――うちなーぐち
でいごの花開き 綻(ほころ)び乱れてた
雲(くむ)が崩れ始め 嵐んかいなった
嵐吹き収まり でいご花笑むころ
島では唄生(ん)まり 流れ星(ふしぬやーうち)飛ぶ
ウージぬ森(やま)でいくちも歌い
ウージぬ下(ひちゃ)で泡盛んかい酔―ん
押し寄せる波波 なちかさん島唄
届けておくれこの 私(わん)ぬ涙(なだ)、涙、涙
海(とぅけー)ぬあまぬ 海(とぅけー)ぬ遠くぬ
離れた友(どうし)らへ 別れ去ったきみへ
ウージぬ森(やま)で酌み交わしたさ
ウージぬ下(ひちゃ)で笑いあったさ
海風(うみかじ)や海(とぅけー)から生(ん)まりたそうだ
島や獅子様(しーさー)から 守られているから
花や力(ぐてー)んかい 神(うかみ)や命(ぬち)んかい
島唄んかい乗り 島風んかい乗り
届けておくれ波 漣(さざなみ)ぬ愛(かなさ)を
うちなーぐち …沖縄方言
くむ …雲
嵐んかい …嵐に
んまり …生まれ
ウージぬ …ウージの
いくちも …いくつも
泡盛んかい …泡盛に
酔―ん …酔う
なちかさん …悲しい
とぅけーぬあまぬ…海の向こうの
花や …花は
ぐてーんかい …力に
うかみ …神
ぬち …いのち
かなさ …愛
このブログの「ハルオロイド・ミナミが唄う《島唄》」(2016-11-02)に宮沢和史の原詩があります。
http://ameblo.jp/ouroboros-34/entry-12215649367.html
原詩は標準語ですので、それを沖縄方言に直してみました。九字韻にすべく原詩から作り直しました。