読書:電子書籍の衝撃 ★★★★★ | Oumi Blog

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面白かったDVDとか本とか。はみだしもあるよ。

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2010-04-15
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今回紹介するのは電子書籍についての本。もちろん、印刷されて製本されたものではなく電子版をダウンロードしてiPhoneで読みました。まず読んでみて驚いたのは、想像以上に読みやすいということです。読書は通勤電車の中がメインというスタイルなので、この手軽さはとても楽でした。また、一画面が小さいのが逆に功を奏していて、視線の移動が少なく、ぱっぱとページをめくることができ、それこそ印刷本よりも高速に読めたという以外な発見もありました。しかも特別キャンペーンとはいえ、この内容が110円とは。(電子版購入はこちらから)

また、iPhoneで本を読むのってちょっと不思議な感覚です。ツイッターでフォローしている人の作品をiPhoneで読んでいると、自分宛のメールを読んでいるような錯覚に。不思議な親近感。画面が同じだからかな?

さて本書の内容ですが、タイトルのとおりiPhoneやキンドルの普及で加速してきた電子書籍の最新除法についての解説です。特に興味深かったのが、現在の日本の書籍販売の仕組みの実態と、マイクロインフルエンサー。返本制度を利用した自転車操業の話は衝撃的でした。返品分の代金を書店に返金しないで次の入荷分に充当しちゃうとは。いつか大崩壊してしまうんじゃないだろうか?と心配になるくらい。

一方マイクロインフルエンサーのほうは、今までテレビやベストセラーリストとかで本を選ぶのとは対照的に、SNSとかでつながっている(例えば、ツイッターでフォローしている)「人=マイクロインフルエンサー」が読んだとかお薦めをきっかけに本を選択する消費者の動きについての内容です。このあたり、実感として強く共感しました。実際、このブログで読んでいる本もネットでフォローしている人たちの評価にかなり影響をうけてますし。また、リアルの買い物でも人に依存している自分もいたりします。私の場合、とある洋服屋や家具屋に贔屓の店員さんがいたのですが、異動や退職でいなくなってしまったら、そのお店にパタッと行かなくなってしまったという経験があります。

消費しない時代といえますけど、顔のみえる人からの買い物(これがコンテキストかな)に付随する充足感と、また、あの人ならば自分の生活を豊かにするものを教えてくれるかもしれないという期待感がより大事になっていくんじゃないでしょうか。とか思ったりもしました。

<はみだしblog>
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