嵐雪蕉門十哲の話題にもどろう。 芭蕉の左側に座すのは、服部嵐雪である。 さきの其角とならんで、蕉門の双璧をなすとされる。 句は、 濡れ縁や 薺こぼるる 土ながら 薺(なずな)は、春の七草のひとつ。 実の形が、三味線のバチに似ていることから、 ぺんぺん草とか、三味線草とも呼ばれる。 その薺を摘んで、 まだ土の着いたまま濡れ縁に置いてみた、という。