16年ほど続けてきた手書きのお便り
今日はその最後のお便りを、心を込めて、丁寧に書かせていただきました。
このお便りを、お茶と共に楽しみにしてくださっているお客様もいらっしゃって
それを励みに、続けてくることができました。
いつも、お便りを書くときは、旬の景色を心に思い浮かべて
できるだけ、それを言葉にしたいと思ってきました。
言葉にすると、住まう土地の豊かさが、より一層感じられて
特に毎回のタイトルをつけるのが、スッと浮かぶ時、思案する時もあったのですが
一つ一つ、思い出すと感慨深いものがあります。
桜野園のお仕事を卒業すると決め
このお便りも最後だと思うと
込み上げてくるのは、皆さまへの感謝の気持ち。
感想をお寄せくださる方も多く
その言葉に心打たれたり
励ましや、お褒めの言葉もいただいて、いろいろなことが報われた気持ちになったものです。
お電話でお客様とお話をする機会もたくさんあって
お声のお若い方がとても多く
私も年をとっても、こんな風に元気で張りのある女性でいたいなあ、と思うことが多かったです。
ああ、お茶に関わってきたこの年月。
いっぱいいろんなことがあって
喜びや葛藤や、へとへとになってしまうこともあったり
真夏の終わらない草取りに、果てしなさを感じたりもしたけど
私の暮らしと生き方は、ここをベースに展開してきました。
一番うれしかったのは、商品をつくって
お客様からご感想いただけたり、喜んでもらえたこと。
特に、最初わけもわからないまま、お茶の販売を始めたあの頃から
お茶への理解も少しずつ深まり
自分なりに表現や、ものづくりをしたいと思い始めてからの
7 days TEAシリーズや
お茶の樹を活かした、茶さじや、お湯呑づくり。
そして、ネットショップも、これまでのブログや商品のストーリーをまとめられて
とてもやりがいのある仕事でした。
今思う、最高の商売の形は
作り手と買い手が、互いに喜びあえる関係を持てることかなと思います。
「作って幸せ、買って幸せ。」
商品とお金に、あたたかな想いがのってめぐることが、とても豊かなことだと感じます。
私のこれからですが、
さしおりは、体調の回復に努めるため、できるだけ心ゆったりと過ごしていきたいと思います。
専業主婦だった母の姿を見ていて、
「私は仕事に生きがいを見出していきたい」とずっと想っていたのですが
今、母のあったかなご飯や、日々住まいをきれいにし、家を調えてくれていたことが
とてもとてもありがたく、愛の溢れる行為だったのだと思えて
私も「器を調える」ということを、日々穏やかな気持ちでできたらなと思っています。
子どもたちが安心して帰って来られる、心の居場所。
過ごしやすい住まいの場所。
仕事に懸命だったときは、24時間じゃ全然足りなくて
家事に費やす時間ももったいなかったのだけれど
今は、その時間が愛おしいというか。
大切な人のために、調えておけるって、すごく幸せな役割なんだなあ。
また、体調がさらに元気になれば
学生の頃から描いていた、農産加工を少しずつできたら嬉しいです。
田んぼや畑と食卓、作り手と買い手を、おいしくつなぐお仕事がしたいです。
それが今の、私の夢です☆
桜野園は、未熟すぎた私が四苦八苦した、たたかいのような場所でもあったし
私を活かし、最大の学びを与えてくれた、ありがたい居場所でした。
達成感を胸に卒業を決め
今私にできる役割は
すっきりと手放し、信じてお任せすることかなと思います。
今後は、和也さんがまた新たな桜野園の形を創っていってくれると思います。
心が少年のままの天才児です!
もう50歳やけど、、(笑)
これからも、ご感想やご意見等お寄せいただき、
応援していただけたら大変ありがたく思います。
お便りやブログを読んでくださった皆様、
これまで本当にありがとうございました!!!
あたたかな、陽だまりのような心で過ごしていきたいです。
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