いつもより少し早い時間。

原宿に買い物に行くと言うので、

原宿まで送る。

夜は迎えに行く。

が、

店のママ?の客が店のミスで怒って、

そのフォロー?でアフターに付き合うとのこと。

で、Y市まで行って、引き返した。

片道30キロ。

今までだったら確実にブーブー言ってたかも。
電話にて連絡あり。

採用が決まった。

バイトだが、一応、外資系大企業。

安心した。

約束通り、妻が観に来てくれた。

だが、

ライヴの出来は散々だった。

散々なので、

打ち上げもなく、

帰る。
明日のLIVE、観に来てくれるそうだ。

仕事終わりで同僚のKちゃん家に泊まって、

なにか?セールに行って、

それから来る、と。

土曜日の夜に一人ぼっちはこたえる。
昼に行った面接の感触が良かった。

本来は一次、二次、とあるはずなのだが、

一次の段階で面接官の人が

「俺が内定出すよ。社長がOKなら採用。」

と言ってくれた。

このまま決まってほしい。

夜、

布団の中で

妻が話し出した。

「音楽と女なら、迷わず音楽をとる」

そういうあなたが好きだった。

音楽やめるだの、

死ぬだの、

そういうの嫌い。

それから、

あたしはプロなの。

だから、

客に本気で惚れたりしない。

そういう子も居るけど、

あたしは違う。

特定の客と

頻繁に会ってたのは、

簡単に稼がせてくれる客だから。

だって楽だもん。

営業妨害とか、ホントやめてよね。

○○くんが疑ってる客のところに怒鳴りこんだりしたら、

ヤクザ使って追い込みかけるからね。


プロだから、ってくだりは

安心させようとしてくれているのか?

営業妨害とはなんだ?

ヤクザ使って…って、

俺がY港に沈むよりも、店の客の方が大事ってことか?
不動産屋に行く。

キャンセルして、返金してもらった。

帰ってきたら、妻は居なかった。

渋谷に買い物に行ってて、これから直接Y市に行くとのメール。

引っ越しキャンセルが確定した。

妻の為に餃子を作った。

元々、料理が好きだった。

だけど、

やっぱり俺は全てをサボって、怠けていた。

そんな自分がイヤになった。

この日から、

毎日ご飯の用意をするようになった。
土曜日の夜から店の同僚の子の送別会。

送別会終わらねー

みんな酔い潰れて寝てる


という途中経過のメールもあったが、

昼の12時にやっと帰宅。

即、就寝。

その後、俺は演奏で夕方まで出てた。

夜7時頃帰るとまだ寝てた。

日曜日に家に居ることが嬉しかった。
だいぶ不安が落ち着いてきた

睡眠も2~3時間が限度だったが、

やっとグッスリ眠れた。

迎えに行って、Y市からの帰り、

2人で買い物をした。

やっと普通の生活に戻れた。

指輪もしてくれていた。嬉しかった。
銀行のカードが磁気不良で使えなかったとのことだったので、

銀行に再発行の手続きに行く。

こういう、家のことも妻にまかせっきりだった。

これからは俺もできる限りのことをしよう。

とにかく仕事を始めなければ



履歴書を書いて

面接を受ける

妻からメール

「今日はお疲れ様○○くんの頑張り、見てるからね」

嬉しかった。

Y市に迎えに行く。

2時上がりのつもりが結局4時頃になった。

それでも、迎えに来れてることが嬉しかった。

「事件」の日から、

食欲もなかったし、

水しか飲んでなかった。

ひとまず落ち着くまでは

水しか口にしないと決めた。

帰宅すると、

ついに妻がご飯を作ってくれて、

栄養失調で倒れて、

またあたしに迷惑かける気?

と。

「じゃあ、ある程度落ち着いたと思っていい?」

と聞いた。

「やっぱり、引っ越しはやめにする。いつまで今の仕事続けるかわかんないし。」

引っ越しも中止になった。

2人で食事を食べた。

その後、風呂に入っていると

妻が入って来た。

触れ合うようなことはしてないが、

まだ、俺に裸を見せるのは大丈夫みたいだ。

布団で、

「頑張るから、頑張ることに集中させてくれ。普通でいて。」

と言った。妻は頷いた。

「俺がなんとかする。だから、夜の仕事辞めてくれ」

妻は「考えとく」と言った。


雪解け間近の気がした。
結局、深夜から次の日の昼までかかって話し合った。

MとTさんの引っ越しは手伝ってあげられなかった。

あたしが夜の仕事して、働かない旦那を食わしてるとか、

親とか親戚とかにも言えなくて、ずっと苦しんできた。

ずっと悩んで悩んで、考えて決めたことだから。


と言われた。

俺がひっくり返したテーブルを見て、

悲しくなってきた。

そう。これは、自分の不甲斐なさに対して自分で自分に当たってたんだ。

自分自身に怒鳴ってたんだ。

あたしが働くから、あなたは好きなことをやって!

そう、納得しているのだと思っていた妻が、

そんなに苦しんでいたなんて…

そう思うと泣けてきて泣けてきて…

妻の前で号泣した。

妻も泣いた。

そのうち泣き疲れて寝た。

なんて自分は愚かなんだと

心の底から反省した。

今まで、

どんなに人を傷つけても、

どんなに失敗しても、

こんなに反省したことなんかなかった。

とにかく後悔した。

人間、こんなに反省するのか、後悔するのか、

と自分で驚いた。

夕方、駅まで送って、

家に帰って、

いてもたってもいられず

「ごめんなさい」

とメールした。

これをバネに頑張って。

もう同じことを繰り返さないように。

またあたしみたいになるまでほっといたらダメだよ~

○○くん(俺のこと)と過ごした時間は楽しかったし、後悔とかしてないよ。
いっぱい勉強になったし成長できて感謝してるよ。

ありがとぉ。


…今度は、完全に離婚する感じの文章になった。

どれだけ愛しているか、

大切なのか、

これから頑張るのか、

今、苦しいのか、

一生懸命文章に綴ってメールしたが、

おざなりな返事しか返ってこなかった。

そして、遅くなるとメール。

いつまでたっても帰ってこない。

たった5分が、1時間にも2時間にも感じられた。

極寒の2月に、夜中~早朝、家の周りを何周もただただ歩き回った。

妻はその日、朝8時まで帰ってこなかった。

帰ってきた妻を、思わず抱きしめた。

後ろから抱っこして、腕枕して寝た。

妻は携帯をいじってから眠りについた。

俺は眠れなかった。

携帯が気になった。

気になって気になって、

いてもたってもいられなくなった。





携帯を見るのはイヤだった。

妻を全面的に信用する=疑いを持たない=逃げだったのかもしれない。

本当はイヤだった、妻の水商売を納得するための。





キーロックしてある。

普通ならここで諦めるのだろうか?

番号を聞き出すのか?

実は、携帯は俺の名義で2台契約してる。

だから、妻の携帯も俺の名義なのだ。

わざわざ

携帯ショップに行って、ロックナンバーを忘れたといって

解除してもらう。

免許書があれば可能だ。

もう、執念だった。

意地になっていた。

そして、メールを確認…

手が震えた。

体中から変な汗が噴き出た。

力の入らない指でなんとかボタンを押した。

さっきはありがとう

やはり、朝まで会っていたのはA氏か…

「Aさんのこと、好きでいてもいいですか?」

さっき、

俺に後ろから抱っこされた状態で、

俺の腕の中で打ったメールが、

これだった。

その他、

引っ越し先決まったよ、Aさんの家のすぐ近くだよ

というメールも発見した。

最近、急におかしな話になり、

その話も2転、3転、

横浜で一人暮らしして、俺を追い出したい理由…繋がった!

一気に感情とか、色んなものが爆発した。

精神が崩壊した。

気が狂ったようになった。

昼12時くらいだろうか?

飛んで家に帰り、

珍しくいびきをかいて眠る妻を起こして

「一緒に死のう」

と言った。

心にもないことを言ってしまった。

そのくらい、追い込まれていた。

このメールを見て、平静でいられる人が普通か?

俺だけが異常なのか?

妻は

なにもやましいことはない。

ただの客で、ただの営業メールだ、と

何もない、と

そう言った。

「その人のこと、好きなのか?」

妻は

「わからない」

と言った。

否定をしてくれなかった。

俺へのあてつけかもしれない。とも言った。

水曜日だから、

今日も同伴アフターだろうと言ったら、

そんなのはない。スノボにも行かないと言ってくれた。

明日はY市まで送り迎えさせてくれと言った。

眠いから寝かせて、と、また眠りについた。

俺は混乱した頭で

とにかく何か思い切ったことをして気分を変えたい

と思って

近所の床屋に行って

いきなり頭を丸坊主にした。