今日の晩ごはんは僕が作る。
お好み焼きを作ることにした。
プロが作るそれとは違い、キャベツを切って焼くだけだ。
素人の僕でも失敗の確率は極めて低い。

市販の粉を溶き、キャベツを粗みじんにして混ぜる。
ちょっとキャベツが多かったようだが、まぁいいだろう。
フライパンに火を入れ、タネを流し込む。
しばらくするといい匂いが漂ってくる。
タイマーが鳴る。
裏返す時間だ。
ターナーを使ってひっくりかえす。

「あぁ~っ」

僕が大声を出すと、妻の詰子が眉間にしわを寄せてこちらをうかがってくる。

「ひっくり返したら、まっぷたつに割れたもん」
「おいオツト、夜中にうるせぇ〜んだて」
「ーーーー」
 

あとがき

失敗するはずのないお好み焼きで失敗しました。
プロのお好み焼き屋さんから「お好み焼きを舐めるなよ」と言われそうです。
すいません。
 


何とか誤魔化せてるかな。
粉に対してキャベツが多く、纏まりませんでした。

見た目はともかく、味は美味しかったのでOKということで。
ちなみに僕はソースではなく出汁醤油で食べるのが好きです。

 

今日は朝から雨が降っている。
すっかり秋めいて涼しくなった。

妻の詰子が出かける支度をしている。
徒歩で3分の距離にある職場に、これから出かけるようだ。

詰子が聞いてくる。

「雨降ってる?」
「たぶん」
「どのくらい?」
「ん~、さっきは結構降ってたけど、今はどうかな」
「ふ~ん」
「まぁ、詰子ちゃんなら傘なしで行けるんじゃない」
「ハハハハ」
 

あとがき

怒られました
それ言っちゃいかんでしょうって…。

詰子は、少しくらいの雨なら傘を持たずに出かけるタイプです。
今日の雨も「詰子ちゃんなら傘なしで行ける」程度の量だったので、心配する必要はないと思い、当たり前のようにそう伝えました。しかし、その言い方が気に入らなかったようで、怒られました。

ん~、難しい。

過去のブログ。
全く同じ会話をしとるわ。

 

 

僕は寝酒に焼酎を飲む。
飲むときは決まってお湯割りだ。
夏だろうが冬だろうが関係ない。

お湯を沸かすときは電子レンジを使う。
沸いたのでカップを取り出したら、アツアツのお湯が手にかかってしまった。


「あっつ〜」

妻の詰子を見ると、呆れた顔をして言ってくる。

「はぁ〜、またひとりでやらかしとるな〜」
「めちゃくちゃ熱いよ」
「もっと、かんこうしてやりゃ~」(名古屋弁:よく考え、工夫してやりなさい)
「ーーーー」
 

あとがき

久しぶりに聞いたな、「かんこうする」という単語。
漢字で書くと、たぶん「勘考する」。
「観光」ではないよ。

子どものころはよく聞いた言葉だけど、最近はほとんど耳にしません。
失敗や間違いをしたときに、親や学校の先生に「勘考してやりゃ~」「勘考しなかんわ~」と言われることがほとんどです
この歳になって詰子に言われるとは変な気分です。

幸い、手にかかったお湯の量が少なかったこともあって、火傷することもなく大事にはなりませんでした。
詰子の言うとおり、次からはもっと勘考してやらないといけないな。

ちなみに「アツアツ」を名古屋弁で言うと「ちんちん」。
そして「ちんちん」の最上級、つまり「めちゃくちゃ、超アツアツ」を名古屋弁で言うと「ちんちこちん」。
 

 

風呂から上がって体を拭く。
バスタオルを見ると僅かだが血が付いている。
どこかから出血しているようだ。
ヒゲを剃るときにカミソリで斬ったかと思い、鏡を見るがどこも傷になっていない。
痛いところもない。

綿棒で耳掃除をしながら考える。
そういえば、顔を洗ってたら、左手の小指が鼻の穴に入ったことを思い出した。
たぶん、原因はそれだ。
妻の詰子に報告する。

「詰子ちゃん、風呂で顔を洗ってたら、左手の小指が鼻の穴に入って血が出たよ」
「はぁ〜」
「歳だな〜と思いながら綿棒で耳掃除をしてたら、今度は綿棒に血がついてるもん」
「ハハハハ」
「ビビったわ」
 

あとがき

「そんなことってある?」ということが、稀に起きます。
本当に驚きます。
そんな僕を見て、詰子は呆れてるようです。

さて、近ごろ、血管が弱くなっているせいか直ぐに傷になってしまいます。
例えば、段ボールを片付けるといつの間にか切れて出血しますし、少しぶつけただけで内出血して青あざになってしまいます。

歳だから仕方ないのかもしれませんが、だからといって人生を諦めたくない。
でも、目の前の事実は受け入れるしかない。

ん~、悩ましいですね。


 

 

妻の詰子は医者の勧めでリベルサス(血糖を下げる薬)を服用している。
巷で痩せる薬と言われているものだが、吐き気、食欲減退などの副作用があり、詰子は昨日から全く食事が喉を通らない。
かなりツライようだ。

「詰子ちゃん、大丈夫?」
「はぁ〜、1日食べなかったら体重が2kg減ったもん」
「あっそう、それはそれで良かったじゃん」

翌日、詰子はまだ体調が悪く、食べられない。
丸二日、食べてないことになる。

「詰子ちゃん、体重、またまた減ったんじゃない?」
「ん〜、さっき測ったら、全然減ってないもん」
「ハハハハ」
 

あとがき

不思議ですね。
世の中、そんなに甘くないようです。

それにしても、かなりツラそう。
今までも副作用でツラそうなことはあったけど、ここまでではなかったな。
今回は最上級。
あの詰子ちゃんが予定していた旅行もキャンセルするくらいだから。

人生100年時代、まだ先は長いので、一時的にツラいかもしれないけれど、これを乗り切ればあと40年楽しいことがあると思ってがんばってほしいな。