リビングに行くと、いい匂いがする。
肉を焼いた匂いだ。
どうやら妻の詰子が料理したようだ。

「詰子ちゃん、いい匂いがするよ」
「うん、えのきと肉を炒めて食べた」
「美味しかった?」
「ん~、えのきが歯に挟まってる」

それを聞いて思わず笑ってしまう。

「ハハハハ。俺たちどんどん似てきてるね」
「何が?」
「俺なんか、そうめんが歯に挟まっちゃうもん」
「ハハハハ、それはないよ」

あとがき

僕は歯が悪いです。
歯医者に行くが良くなることはなく、悪くなるばかりです。
また歯が抜けそうで悩んでいます。

老いてくると。健康は誰もが避けられないテーマですね。
お金も悩みですが、やはり健康が第一。
お金があっても健康がないと人生を楽しめませんからね。

歯が抜けるくらいなら大事ではありませんが、食事制限や歩行困難はやはり辛いと思います。
はぁ~、歳は取りたくないな。
 

 

神戸シェラトンに泊まっている。
朝、部屋のドアが「ガチャ」と閉まる音で目が覚めた。
どうやら妻の詰子が朝風呂に行ったようだ。
起きるにしてはまだ早い。

もう少し眠っていようと思って目を閉じた。
どれほど経っただろうか。
突然大きな音を立ててテレビが鳴り出した。

飛び起きて、慌ててリモコンを探し、電源を切る。
時計を見ると、7時10分。
一体、何だったのか。

ほどなくして、詰子が風呂から戻ってきた。

「詰子ちゃん、テレビが勝手に鳴り出したもん」
「何で?」
「知らんて〜」

実に気味が悪い。
誤作動か何かか、ざっと設定を見てみたが、わからない。
途中で面倒になり、そんな事もあるかもしれないと思い、特に気にすることもなく、そのままにしておいた。

次の日。
7時10分。
当然だが、テレビの電源が入り爆音を立てる。
慌てて消すと同時に、つい声が出る。

「あぁ〜、何なんだて、このテレビ、めんどくせ〜な」

横を見ると、詰子は何事もなかったかのように眠っている。
昼になり、この出来事を話題にした。

「詰子ちゃん、今日もテレビが鳴ったよ」
「うん、オツトくんがデカい声で、文句言いながら消してたよ」

テレビより俺の声の方が大きかったということか……。

あとがき

このあと、テレビのリモコンを片手に格闘しました。
結局、テレビのオンタイマーがONの設定になってました。
その設定箇所にたどり着くのに数十分。
前の宿泊者が設定したのか、よくわかりませんが、全く余計なことをしてくれたものです。

それにしても、ポルターガイスト現象でなくて良かったです。


では、写真をどうぞ。


朝食。右下は明石焼き風オムレツ。うまい。今度は専門店で明石焼きを食べよう。


ホテル近くの中華料理店「たんぽぽ亭」の酢豚。豚肉がいっぱい入っててボリューミー。うまい。


ラウンジ

 

 

神戸ベイシェラトンホテルにやってきた。
2023年以来、約3年ぶりだ。

2度目の利用とあって勝手が分かっている。
妻の詰子の頭の中は満喫するための段取りでいっぱいだ。

チェックインして、まずプールに行く。
ひと泳ぎした後、温泉にゆっくり浸かる。
風呂上りにこのホテル名物のコーヒー牛乳を飲む。
部屋で少し休んだあと、ラウンジのカクテルタイムでビールをいただく。
ほろ酔いになったところでピザ屋に行き夕食を取る。
夜食にマクドナルドのナゲット15個入りとベーコンポテトパイを買って部屋に戻る。
全てが詰子の計画通りだ。

詰子が言う。
「あぁ~、いい感じだよ」
「何が?」
「プールでしょ、温泉でしょ、コーヒー牛乳でしょ、ラウンジでしょ、ピザでしょ、マックでしょ……」
「ハハハハ」
「あとは明日のランチだけだな」
「ハハハハ」

初日にして全ての行程をやり遂げた詰子だった。

あとがき

寒くもなく暑くもなく過ごしやすい気候で、渋滞もなくスムーズに神戸まで来ることができました。
名古屋と神戸は意外と近いですね。
距離にして約200km、高速を使えば車で3時間弱で行けます。
ただ大阪を経由するので渋滞に巻き込まれる危険はありますが、今回は問題なし。

このホテルは、ほぼ僕たちの理想に近いホテルです。
三宮まで15分くらいで行けますし、なんせ、源泉かけ流しの天然温泉があります。
そして風呂上りに飲むコーヒー牛乳が美味い。
普通の紙パックのコーヒー牛乳なんだけどな。
また、詰子にとって欠かせないプールもあります。

あと、地味に嬉しいのが朝食ビュッフェをランチビュッフェに振り替えてくれるサービス。
ゆっくり昼前に起きて、ランチを楽しみました。
料理も美味しく満足です。


コーヒー牛乳


温泉「濱泉」


ピザ屋「ピッツェリアデルロッコウ」


ランチビュッフェ
 

 

妻の詰子は医者の勧めでリベルサス(血糖を下げる薬)を服用している。
副作用が酷いので、3月から効果の弱い薬(7mgから3mg)に変えている。
詰子が診察を終えて車に戻ってきた。

「どうだった?」
シートベルトを締めながら尋ねると、彼女は短く答えた。

「数値が上がってた」
「3mgだから? 7mgに戻すの?」
思わず身を乗り出す。

「とりあえず食事に気をつけて、3mgのままで様子見だって」
「まぁ、よかったじゃん」

胸をなでおろすと、詰子は小さく肩をすくめた。

「来月も上がったら、また7ミリかも。はぁ〜、夜中に食べたのがダメだったかな」
彼女がぼそりとつぶやく。

「ハハハ、そういえばピーナッツをガッツリ食べとったな」
思い出して笑うと、詰子も苦笑いした。

「あれ美味しいもん。追加で買おうと思ってる」
「ハハハハ」

そんな他愛もない会話をしながら、車は調剤薬局へ向かった。
薬局で薬を受け取って戻ってきた詰子が誇らしげに言う。

「お薬手帳をスマホアプリで読み取る方法を教えてもらったよ。だからもう手帳は要らない」
「お薬手帳アプリに移行したってこと?」

確認すると、彼女は当然のようにうなずく。

「まぁ、そうだね」
「それ、薬局が変わったらどうなるの?」

ふと疑問が浮かぶ。

「薬局がどこであろうが関係ないよ。マイナ保険証で情報共有してるからじゃないかな」

なるほど、と僕は思った。
医者に自分の服薬状況を伝えるために存在してきたお薬手帳。
もしマイナ保険証だけで情報が共有できるなら、お薬手帳は不要になるはずだ。
そんな考えが頭をよぎり、つい口に出した。

「詰子ちゃん、ということはさ、マイナ保険証があれば、お薬手帳なんていらないってこと?」

しかし、詰子は呆れた様子だ。
どうやら僕の意図は伝わっていない。

彼女の中では、
“アプリに移行した → 紙が不要”
という単純で明快な話なのだろう。

今までの会話は何だったのか、とでも言いたげな表情を浮かべながら、
「ふっ、だから……」
と言いかけたところで、ちょうど彼女の職場に着いた。

「じゃ〜、このお薬、家まで運んでおいて〜」
「ハハハハ、わかった〜。じゃぁねぇ〜」

僕はあえて説明をせず、軽く手を振って見送った。

あとがき

詰子は先月からリベルサスを7mgから3mgに変更しました。
副作用がぐっと楽になったぶん、食事の量は増えています。

リベルサスは確かに効きますね。
7mgのときは特に顕著でした。
ただ、副作用があまりに強く、見ているこちらまで辛くなるほどです。

世の中には、リベルサスが効かずに悩む人もいるそうです。
そう考えると、詰子には「効く薬がある」というだけで、ありがたいことなのかもしれませんね。

そして気になった「マイナ保険証があればお薬手帳は不要なのか?」という疑問。
調べてみると、答えは意外にも「必要」でした。

理由は、「マイナ保険証の薬剤情報は1〜2か月遅れて反映される」「災害時やシステム障害に弱い」という制約があるからです。

さらに、電子お薬手帳と紙のどちらが良いか?
AIに聞くと「電子+紙の併用」が最も安全って言ってきました。
なんだそれ?

紙が優れている点は、電源不要で確実に使えること。
医療側も紙のほうが確認しやすいんだって。

とほほ……ですね。

 

今年は家庭菜園できゅうりと枝豆をやろうと思っている。
ゴールデンウィーク中にホームセンターに苗を買いにいきたい。

妻の詰子に声をかける。

「詰子ちゃん、あそこに行きたいんだ」

言ったはいいが、肝心の「ホームセンター」が出てこない。
詰子が首をかしげた。

「どこ?」
「あそこだよ、あそこ。わかる?」
「ホームセンター?」
「そう、それ!」

思わず手を打つ。
詰子は侮れない。

「さすが詰子ちゃん、天才だな」
「ふふん、私も行きたい。コーヒーを買いたいんだ」
「おぉ~、俺たち気が合うね」

あとがき

植えました。


きゅうり


枝豆

昨年、初めて家庭菜園に挑戦してナスを育てました。
思ったよりうまくいったので、今年はきゅうりと枝豆に挑戦。
と言っても、プランターに1株ずつですけどね。
数か月後の収穫が楽しみです。

それにしても、詰子はよく僕の行きたい場所が分かりましたね。
毎日一緒に生活していればお互いのことが分かると言うけれど、今回は特別に感じました。