日が傾きかけた夕方、もうすぐ今日が終わる。
妻の詰子が仕事から帰ってきた。

「詰子ちゃん、おかえり 」 
「ただいま。あぁ~疲れた」 

どうやらお疲れのようだ。

「大丈夫?」 
「はぁ~、もう、私の人生はやり切りました」 
「ハハハハ。どうしたの? 急に訳のわからない引退宣言をするのやめてくれる?」 
「ある程度の貯金もあるし、今後のことは何とかなるかなと思って」 

思考が回らず、投げやりになっている。

「詰子ちゃん、もうあとの人生は全財産を使うだけみたいな言い方だよ」 
「ダメ?」 
「ダメでしょう」 
「なんで?」 
「詰子ちゃんは下手するとあと50年生きなきゃいけないよ」 
「いや、生きないでしょ」 
「まぁ、生きないかもしれないけど、生きちゃうかもしれないでしょ」 
「ーーーー」 
 

あとがき

そうなんですよね。
今の医学では助からない病気も数十年後は助かってしまうかもしれません。
寿命が延びることは大変結構なことですが、現状の環境で今後の人生設計をしても、将来それが通用するかどうかは分からないということです。
今、いくら緻密な計算をして計画を立てても、皮算用になってしまいます。
このように考えると、医療が進み寿命が延びることもいいんだか、悪いんだか、よく分かりません。

今後の医療の進化についてはよくわかりませんが、分かりやすい身の回りのことでいうと、やはりAIでしょうか。
AI技術が発展するほど、暮らしが良くなることは誰もが想像できると思います。
例えば、他言語の翻訳、車の自動運転、音声アシスタントの「Hey Siri」や「OK Google」などですね。 ちなみに、この記事のアイキャッチのイラストもAIに作ってもらいました。

医療の進化も同様と思われます。
問題はその変化についていけるかどうかです。
普段からアンテナを張って情報収集し、勉強して対応するしかなさそうです。

技術の発展は驚異的なスピードで変化しています。
その対応をするかしないかで、第二の人生が決まると思っています。
 

 

妻の詰子が外出先から帰ってきた。
よく見ると詰子の髪が短くなっている。
どうやら美容院に行っていたようだ。

「詰子ちゃん、髪、切った?」 
「よくわかったね」 
「見ればすぐわかるよ」 
「いや、オツトくんが気づくのは3年に1回くらいだよ」 
「ーーーー」 

そういわれるとツラい。 
数日後、僕も散髪をした。
ちなみに僕は坊主頭だ。
40歳を過ぎたころから前髪が伸びてこなくなり、それ以来ずっと丸刈りである。
散髪はバリカンを使って自分でやる。

「詰子ちゃん、散髪したんだけど、わかる?」 
「わからん」 
「えぇ~っ。なんで?」 
「メガネしてないもん」 
「ぴょ~」 

あとがき

詰子ちゃん、お互い様だね。

散髪は15分くらいで刈れます。
人から「坊主なんて …」と言われることもありますが、床屋に行くこともなく、いつでも自分で刈れて、面倒くさくなくて、これでいいやと思っています。
最近は発毛剤や育毛剤が進化しているようですが、どういうわけか興味がありません。
なんでだろう?

さて、詰子はばあさんと言われてもおかしくない歳ですが、一応女の子です。
やはり、髪型や化粧の変化には気づいてほしいようなのですが、僕がいつも気づけず、怒られます。

もう少し詰子に気を遣うようにしたいと思います。

 

早めの夕食を取った。
食後、血糖値が上がったせいか、とても眠い。
だからといって今寝ると、夜寝れなくなってしまう。

しかし、もう限界だ。
妻の詰子に話す。

「すごい眠いよ。ちょっと横になろうかな」 
「夜寝れなくなるから、今は我慢したほうがいいよ」 
「いや、ちょっと横になるだけだからさ」 
「ん~、寝ないってこと」 
「寝ないよ」 

1時間後……。

「詰子ちゃん、おはよう」 
「ハハハハ。寝たの?」 
「うん、1時間ぐらい寝ちゃった」 
「ほれ見てごらんなさい。絶対に寝ないって言ってたのに」 
「ーーーー。そんなこと言ってたっけ?」 
 

あとがき

予定通り寝てしまい、予定通りその日の夜は寝れませんでした。
はぁ~、ダメ人間。

このパターンに一度ハマるとなかなか抜け出せません。
体は重く、頭は回らず、かなりつらいです。

年をとるごとに、自分の体をコントロールできなくなってます。
悲しいけど、仕方ないですね。

 

はじめての家庭菜園でなすを育てている。
指南本によると一番はじめについた果実は早めに収穫するといいらしい。
妻の詰子に説明する。

「なすを収穫しようと思ってるんだ」
「そうなの?」
「うん。最初のなすは早めに収穫するんだって」
「へぇ~、そんなんだ」

そのなすをどうやって食べるかが問題だ。

「詰子ちゃん、どうやって食べる? 10cmくらいの小さいなすだから、みそ汁の具にしようかな?」
「えっ!?」
「イヤなの?」
「だって、みそ汁のなすってイマイチだもん。」
「どうして? せっかくだから収穫の喜びを分かち合おうよ」
「みそ汁の具にするなら、私は苦手だから、全部オツトくんが食べて〜」
「ハハハハ。文句が多いな~」
 

あとがき

 

小さいけど収穫できました

結局、味噌汁の具にはせず、生のまま塩を振っていただきました。
うまい。というか甘い。
ちょっとした果物みたいでした。

小ぶりだったので少し味わっただけですが、詰子と収穫の喜びを分かち合うことができました。
これからも成長が楽しみです。