板野と名のつく酒蔵は、地元に2つ存在する。先日、当ブログで「吉備の吟風」を紹介した板野酒造場と、本日紹介する板野酒造本店である。
これらの酒蔵は、場所も近く、何か関係があるのか?と考えるのが自然であるが、少なくとも製造するブランドは共通点が無い。ちなみに、板野姓は地元では結構メジャーである。
これら単なる偶然だろうか。きちんと区別できていれば、消費者としては、気にしなくとも良い話ではあるが。
二面とかいて「ふたも」と読む。しかしこの板野酒造本店の酒と言えば、「鬼ノ城」が有名である。鬼ノ城というブランド名で、火入れの純米、純米吟醸を展開する。
鬼ノ城は、名称から期待する通りの、昔ながらのワイルド系の酒である。一方、本日紹介するこの季節限定販売の無濾過生原酒は、鬼ノ城純米酒の原酒となるそうだ。
あのワイルド感が、無濾過生原酒となると一体どうなるのか。非常に興味深い。さて飲んでみよう。
ゴクリ。むむむ。
ボディが非常にしっかりしている。重い。地味。無濾過生原酒ならではの風味、さらには甘みも多少感じる。からいと感じる旨味の余韻が残る。
地味だが、何かとてつもないものを秘めた酒ではないか?という期待が持てる酒である。
そのためか、次々杯が進む。しかし度数は結構高く、何よりボディがあるため、相応の強い見応えがある。
評価:★★★★☆(4.3)
地味だが、そこが良い。またリピートしたい。
この実直感、正直感は、何ものにも変えがたい。ここも良い酒蔵である。