廟墓ラントウのいろいろ~お墓の疑問120~ | のめしこき日記

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 廟墓ラントウ(高崎市)。

 レンズの広角域が足りず右端の1基が切れていますが、9基並んでいます。

 

 一番手前が上の写真で切れた廟墓ラントウです。

 もちろんこの場所以外にもたくさんありましたが、この9基で廟墓ラントウの特徴を挙げておきます。

 左側から順に①~⑨として、

 

廟墓ラントウ①

  

 正面に正方形に近い模様が開けられている。屋根は入母屋、矢切に家紋。

 

廟墓ラントウ②

 正面に方形窓に加え逆ハート形窓が開けられている。屋根は入母屋、矢切に家紋。

 

廟墓ラントウ③

 正面に方形の窓に加え、縦筋がある。何らかの一石像を内蔵。

 

廟墓ラントウ④

 一石五輪塔(2基彫られています)を内蔵。入母屋屋根に家紋。

 

廟墓ラントウ⑤

 長方形の窓は3つ。屋根は入母屋。

 

廟墓ラントウ⑥

 正面に窓がない。屋根は入母屋。

 

廟墓ラントウ⑦

 屋根は寄棟。屋上に相輪。大きな方形窓が上部、小さな窓が下部。

 次の廟墓ラントウ⑧とほぼ同じ大きさで、この9基中最大。台座底から123cm。

 

廟墓ラントウ⑧

 石質と軒の反り以外は廟墓ラントウ⑦とほぼ同じ。

 

廟墓ラントウ⑨

 方形窓1、逆ハート型窓1。ロウソクのようにも見える。

 

 廟墓ラントウについての備忘録

書籍・ネットより

・廟墓、ミヤボトケ、石廟、石堂、石殿などと呼ばれる。

・戦国時代に廟墓ラントウが出現。

・一石五輪塔、一石宝篋印塔、石製位牌などを内蔵。

・江戸時代に広まる。

・北関東では戦国時代は予め作っておく墓(逆修供養)として、江戸時代は死後の墓(追善供養)として。

 

今回わかったこと

・前面の幾何模様は長方形、正方形を中心に、逆ハート方などがある。

・一般家屋の玄関と窓の関係のように、下部に大きな方形1つ、上部に小さな方形3または6つを配するものが多い。

・一石五輪塔などが内蔵されている。無いものは時間的経過の中で、盗難その他に遭ったのだろう。

・屋根は入母屋か寄棟で、寄棟の場合は相輪が乗る。