今回の角突き道中はいつものコースと違うので、野次馬根性がひときわ強いドライブです。
できるだけ通りを離れてゆっくりドライブしていたら、
こんな民家に目が引かれました(小千谷市塩殿)。建坪はそれほど大きい訳ではありませんし、新潟県の茅葺き民家の典型かどうかも知りませんが、兜づくりのせりだした部分が存在感を示しています。
こんな形の茅葺き民家は十日町の山中で一度見たことがあります。
この古民家では玄関はどこだと思いますか? 左側の戸が開いているところです。右側のせり出した部分は牛小屋とトイレでした。
したがって、この兜づくりの曲がりの部分は玄関ではないかもしれません。
右わきの部分が玄関かも知れません。
脇に防雪用の板木がまとめられていました。
石垣が少し高くなっているのは、現在の下駄ばき基礎の家の原型でしょうか。雪囲いの板がはめられたままになっています。
日が暮れて、ご主人はわら縄・むしろ・草履を編み、奥方は洗いことや繕いこと、子どもたちは宿題、祖父母は囲炉裏の番をしながらラジオを聴く、そんな映像が脳裏に浮かびます。のめしこきの祖父母の家の景色ですが。
現在は空き家になっているようですが、そんな家族の営みを守る役割を終えた今も、田園風景の中によく溶け込み、しかも存在感を際立たせていました。