入梅⑰ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

ついさっき、河原京子が右折した路地へ私も同じように進入してみる。

 

ナビで見た通り、すぐに別れ道が現れた。しかし、ここはどちらを選択しても回ってこの場所へ帰ってこれるのだからと、直感的に右側へハンドルを切る。

 

初めて目にする集落だった。おおよそ河原京子のイメージとは似つかわしくない長閑な場所に正直戸惑った事も確かだ。道の左右に点々と古い家は存在するが、農業が盛んな地域なのだろうか、ほとんどの車が軽トラックや軽ワゴン車で、如何にも作業用に使用している感じの車しか見当たらない。

 

そんな場所なので真っ赤な外車であればすぐに見つかるだろうとタカを括っていた私だったが、予想に反し、なかなか目当ての車は見つからない…

 

「おっかしいな… 」

 

独り言をブツブツ言いながら、1軒ずつ見て回るが河原京子の車はおろか、派手な外車の1台すらも見つからない。人とすれ違う事も今の所皆無で、気配すら感じない。奥へ進へ連れ、段々不安な気持ちが首を擡げてくる。

 

途中、ナビにも出てこない様な細い路地があるにはあるのだが、私の車では、かなり窮屈で彼女の車ですらギリギリといった感じなので進入した可能性は薄いと見ていた。

 

「マジか…どこ行った…お~い…… 」

 

再びナビに目をやると、道は大きく旋回していてこれから最初に見た、分かれ道の方へ向かって復路に入る。こう言っては何だが、どうにも見つかる気がしない。

 

「んっ!? 」

 

大きく旋回している道から1本のまっすぐに走る狭い路地が見えて、2,30mも入った場所に墓地が見える。そして、その墓地の手前に赤い車が見え、墓石にしゃがんで拝んでいる河原京子らしき姿が見えた。

 

「何で…墓参り…? 」

 

アクセルを緩め、可能な限り音を立てない様に道なりに進んでいく。彼女がこちらを振り返ると困ると思っての事だったが、こちらを気にする様子は全く無さそうだ。

 

「どうして…? 」

 

頭の中は色んなクエスチョンマークだらけだ。勿論、クライアントの河原氏から彼女の実家を聞いた訳でも無いので、彼女とこの土地にどんな所縁があるのかは分からないし、地元か否かも分からない。ただ、直感的に派手好きに見えた彼女だったが、イメージとは何か少し違う気がしていた。

 

拝む彼女の後姿を撮影したかったのだが、あまりに殺風景なこの場所でじっとしていると、すぐに気付かれそうな気がしてしまい、通り過ぎてからそのまま国道へと出る事にした。

 

国道へ出て、彼女が更に上るのか下るのか全く予想も付かなかったが、とりあえず先程停車していた路肩へ再度車を付ける。赤い車が上ってきて追い越していけば、そのまま尾行に入るし、逆に下れば再びUターンして追い掛ければいい。

 

言っても今日は初日だ。河原京子の面取り(人相を確認する作業)が出来ただけでも良しとしなければならないだろう。運転の癖も掴んだし明日以降の参考にはなる…

 

そんな事を考えている最中、サイドミラーに赤い車を映し出しているのに気付いた。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二