職場の影㊶ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

【12時05分】

 

「どうだったっすか? 」

「当たりも当たり、大当たりだよ! 」

「マジすか? 」

「あぁ、この調子なら奴ら、閉店を待たずにどこかに出掛けるかも知れない。一応、警戒しておかないと… 」

「はぁ…いい気なもんっすねぇ… 」

 

車内では私の愚痴大会だった。関係無いと言ってしまえばそれまでなのだが、真面目に仕事をしている私達の傍らで、働いた訳でも無く会社から給料を貰い、パチンコを楽しむ柏原幸広達の行動に悪態を突いてしまう始末だ。

 

長い時間の調査でストレスが溜まっているのは明らかだった。

 

「でも、仮に出掛けたとしても、せいぜい街へメシ喰いに行くくらいしかないんじゃないっすか? 」

「…… 」

 

Yくんの呟きを聞いていて、暫く押し黙ってしまう。形式上は「怪我での休暇」だから、あまり派手に遠くへは行けない筈だ。確かにYくんが言う通り、出掛けた所でたかが知れている…

 

「んっ!? 」

 

私とYくんの視線が一斉に反応する。まさに今、目の前を昨日一緒だった女性の車が通り過ぎたのだ。

 

「おい、ありゃ昨日の女だろう? 」

「っすねぇ…考えてみりゃ、向こうもきっと常連っすよ! 」

「確かに… 」

 

勝手に変な盛り上がりを見せる私達だったが、同時に疑問も湧いてくる。柏原幸広と今、店に訪れた女性は互いに常連だと仮定すれば、その存在を柏原幸広の彼女が知らないのはやはり不自然だ。

 

実際に今、女性はパチンコを打ちに店へ来た訳だから変なタイミングで鉢合わせしてしまえばトラブルになりかねないだろう。勿論、無言のYくんさえも同じ事を考えているようだった。

 

「僕が店の中で様子を探ってくるっす! 」

「はぁ!? 」

 

今の今まで「何もしない」と公言していたバカタレが急にやる気を出した。私は呆気に取られてYくんの顔を見た。

 

「ヤツの女2人が鉢合わせして喧嘩になる様子を見逃さない手は無いっす! 」

「なんだそりゃ… 」

 

タイミング的に柏原幸広の「弱み」を握ったと思っていた所だったので、そんな展開はマズい。焦ったが、このハプニングを止める手立ても無い。

 

【12時15分】

 

昨日一緒だった女性が意気揚々と店内へ入っていくのを見届けて、私は溜息を突きながらYくんに呟いた。

 

「分かった。じゃあ、見てきてくれ。頼むよ」

「っす! 」

 

何だか勝手に鼻息を荒くしているYくん。その表情こそ厳しいが、店に入っていく後ろ姿は、明らかに楽しそうだ。

 

「……まったく…コイツだけは… 」

 

呆れながらもその一方で、柏原幸広がどうやって今の女性を口説き落としたのか、彼女は本当に存在を知らないのか気になるのも事実だ。私が勝手に「弱み」だと思い込んでいただけで、実際にはそうでは無いのかも知れない。

 

肝心な部分がこちらの思い過ごしだったなら、狩野省吾先生に「このネタを使って下さい」と進言した所で何の意味も為さない。し、逆に先生に大恥をかかせる可能性だってあった。

 

運がいいのか悪いのか…私は仕方なく「不幸好き」のYくんに任せる事にした。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二