職場の影⑫ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

「いらっしゃいませ… 」

 

やっとの思いで柏原幸広をレジで接客し終えた緊張感からか、女性の表情はうっすらと青ざめていた。なので、彼女に気を遣わせる訳もいかないと思い、何も言わずニコニコしているだけの私。

 

「あ、袋は必要ですか? 」

「はい、お願いします」

 

彼女は私に何かいいたげにも見えたが、恥ずかしいのか言葉にはせず、ただ会釈をした。私はただ、早く自分の清算を終えたかったら教えただけに過ぎない。気にも留めずただ、笑って頷くだけ。

 

「ありがとうございました… 」

 

そう言いながら、微笑んだ彼女の言葉は、2つの意味に聞こえて少し嬉しくなる。

 

「おっと!こうしちゃいられない!!」

 

私は慌てて外に出る。まだ柏原幸広は視界に入っている。すぐにYくんへ電話を掛けた。

 

「っす! 」

「おい、対象者そっち向かってるぞ」

「大丈夫っす。どうすか?足とか引き摺っている感じあるっすか? 」

 

Yくんにそう言われて、改めて彼の方を見た。コンビニの袋を抱えて歩く柏原幸広はとても負傷している様な様子は無く、何か突発的な事でも起きれば走り出しそうな印象すらある。

 

「いや、歩行に問題は無いよ」

「了解っす! 」

 

距離を取って、柏原幸広の後を歩く。どの道帰り先は同じ方向だ。

 

急遽だったが、私は私なり携帯のカメラを用いて彼の歩行する姿を動画で撮影する。映像の質としては問題無いのだが、やはり使い慣れたハンディカムの方がズームし易い。画的にもっと近付きたい衝動にも駆られるが、ここで無理をして警戒されれば、今後の調査に響いてくる。

 

しかし…Yくんに「柏原幸広は真っ最中♡」と聞いてから、彼がコンビニへ来るまでは驚く程に早かった。

 

Yくんは私に動画の声か生の声か、聞けば分かるなんて豪語していたが、実は間違ってたんじゃないかとか、実は隣の部屋からの声をヤツが聞き間違えて勘違いしているんじゃないか……等等、どうでもいい事に思考を巡らせながら尾行を続けていくうちに、彼が住むアパートが見えてきた。

 

自分の車が停めてある方向に視線を移すと、Yくんの姿は見えない。しかし、ヤツの事だからしっかり身を隠して柏原幸広の歩く姿をハンディカムに収めている事だろう。

 

階段を上って姿が見えなくなってから、私は改めて自分の車へ乗り込んだ。Yくんはシートを深く倒して寝そべった状態での撮影を終えたばかりだった。

 

「ご苦労様。どうだ? 」

「バッチリ撮ったっすよ。ありゃなんて事無い筈っすよねぇ… 」

「あぁ、私もそう思うよ。怪我した事実があるのかさえ怪しいな」

「本人申告っすからね。嘘っぽいっす」

「それにさ、アイツ、コンビニでレジの女の子に凄んでたんだぜ。理不尽極まりないよ… 」

「マジすか?女の子可愛いっすか? 」

「……わかんないよ。自分でもう1回行って見てこいよ… 」

「後で行くっす♡ 」

「そりゃそうと、本当に部屋でやってたのか?タイミング的に不自然なくらい早かったぞ」

「間違い無いっす! 」

 

何を根拠に自信を持っているのか意味不明だったが、ヤツはそう言ってどうでもいい事に胸を張った。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二