千里眼143 | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

「一体、どういう事ですか先生! 」

 

噛みついてしまいそうな勢いで狩野弁護士に尋ねる。すると先生は意外な事に触れた。

 

「梅ちゃんの報告を受けてから、何だか嫌な予感はしていたんだよ。君が知らせてくれてなかったら私も少しはパニクっていたかも知れないね」

 

先生には申し訳無いが、何だかすごく呑気な感じがして少し腹が立ってしまう。これではまるで他人事ではないか。

 

「彼女が何をしたんですか! 」

 

のんちゃんの手前もある。そんな事を聞きたかったんじゃない!そう、先を急ぐ様に先生の言葉を押し遣ってしまう。すると先生はいつもの冷静な口調で答えた。

 

「…万引きした所を監視員に現行犯で押さえられたらしい… 」

「万引き!? 」

 

目を瞑り大きく息を吐きながら狼狽した。のんちゃんの助けを借りて今から立ち直ろうとしていた所では無かったのか?子供の為に一刻も早く闇金問題を解決して訴訟に専念する筈では無かったのか?

 

そしてもうひとつ。何故、彼女は狩野弁護士に頼ったのか?

 

「どうして先生の所に連絡が? 」

 

そう思い、すぐに質問を浴びせたが、その点についてすぐに疑問は解消された。

 

「彼女は母親さえ行方不明だろう。当然旦那には連絡を取れる筈も無い。だから止むなく私を頼ったって言う事だろうね」

「そうだったんですか… 」

 

勿論、私達なんかが彼女の身元引受になんかなれない事は分かっていたが、彼女の背景を考えればいさ仕方ならぬ事だろう。私はもう一度溜息をつく。

 

「それで…先生はどうなさるおつもりですか? 」

 

彼女の行動に辟易したような声になってしまう。

 

「まぁ、万引きした商品も高額のものでは無かったみたいだし、形の上では初犯という事になっている。購入代金も本人が持っているらしいから、そう大事にはならないだろう、私が行ってキッチリお灸を据えてくるさ」

 

私に気遣ってか、何か先生の考えあってか、軽くそう言い放った先生だった。

 

「先生! 」

「ん?何? 」

「もしかして…先生が先日仰ってた事ってまさかこの事…? 」

「梅ちゃん! 」

「あ、はい? 」

「行ってくるよ」

 

狩野弁護士はそう言って電話を切った。切られた電話を助手席のシートに放り投げた私は、暫くそのまま動けずにいる。喪失感だけが私を包み込んでいた。

 

「のんちゃんにどう説明しよう… 」

 

次に大切なスタッフにこの事態をどう説明すれば良いのか迷ってしまう。きっと彼女が聞けば私同様に狼狽し、もしかしたら怒り出すかも知れない。もしかしたら、私がもう少し早く判断し、動いてさえいれば、全ての事象が変わっていたのかも知れない。そう思えば思う程やり切れない。

 

気持ちを整理する為には、もう、ほんの少しの時間を必要としている私だった。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二