千里眼141 | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

「ただいま… 」

「あ、お疲れ様でした」

「うん、おつかれさま」

「何でお前だけ上から? 」

 

見慣れた景色と、変わらない顔ぶれが待つ事務所へと戻ってくる。私は早々にデスクの引き出しから封筒を取り出し「今回はご苦労様でした」と、ひと言添え、のんちゃんに僅かな報酬を支払う。

 

「いえ、こちらこそお世話になりました」

「その後、垣内恵美さんの様子は? 」

 

気になっていたので思わずそう尋ねてみた。

 

「それが… 」

 

のんちゃんの返事はどこか歯切れが悪い。さっき、私が電話で尋ねた時もそうだったが、のんちゃんの表情も暗い。こちらの意図は見せずに聞いた。

 

「のんちゃんどうした?何だか元気が無いなぁ… 」

「社長、いいですか? 」

「うん、どした? 」

「恵美ですけど…あの後何度か連絡を取ってみたんですが、何だか様子が変なんです… 」

 

のんちゃんは心配そうに言う。

 

「変って…どういう事? 」

「いえ、ちゃんと返信もあるし表面上何も変わらないんですが、どこか覇気が無いって言うか、かえって私が聞き出した事で張り詰めていたものが一気に萎んでしまったって言うか…何か、そんな気がするんです」

 

簡単に言えばテンションが低い、メンタルが落ちてるという事なのだろう。それを詳細に表現するには適当な言葉が見つからない。のんちゃんはそんな感じに言葉を選んでいた。

 

もっとも、垣内恵美の行動を直近で見てはいないので、彼女の様子を窺い知る事も出来ないし、何より話を聞いたからと言って借金の問題を始め、何かが急激に変化した訳でも無い。当然に次の返済期日だってやってくる。そう、思えばすぐにでも次の手を打たなければ事態が好転する事は無い。

 

「のんちゃん」

「はい? 」

「悪いけど、出来るだけ早く…一度垣内恵美さんをここへ呼んではくれないだろうか? 」

「恵美をここへ? 」

「そうだ。現状を変えないと彼女にとって何も変わらない訳だから、急ぐ必要がある」

「…… 」

「なぁに、心配はないさ。狩野先生とは話もついている。先生が入れば…特に借金の問題なんてすぐに解決が着くと思うけど」

「そうですね! 」

 

勿論、のんちゃんや垣内恵美に対して嘘をつく訳にはいかない。しかし、ここは敢えて「方便」を使わせて貰った。心配しているのんちゃんのテンションで垣内恵美に何かを打診した所で、彼女が応じる保証はどこにも無い。今やメンタルが完全に落ちてしまっているであろう、垣内恵美をこの事務所へ「引っ張り出す」には、それなりの動機付けが必要だと判断したからだ。

 

「社長の仰る通り、私達も動かないと何も変わらないですよね! 」

 

のんちゃんの目に光が戻る。危うく、何の関わりも無かったのんちゃんが今、垣内恵美の抱える「闇」に引き摺り込まれる寸前だったのを強引に引き戻した様な感覚を覚える。

 

「あぁ、彼女の事、何とかしなくちゃね」

 

本当は狩野先生との打ち合わせで「彼女に対して安易に手を差し伸べるような余計な事をしてはいけない」と釘を刺されたばかりだったのだが、気持ちの中で「先生、すみません」と、謝罪し、前を向いた。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二