人格破壊(29) | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

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現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

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翌日から・・・・早速再調査の開始と相成った・・・。


【再調査初日】


18時40分~

Mと密会。前回と同じパターンでD大学グラウンド駐車場に於いて情交を確認。



【再調査2日目】


19時00分~

直接帰宅。同日は男性との接触は無し。しかしながらやたらと携帯電話でメール・電話をする対象者の姿が目に付いた。



【再調査3日目】


18時10分~Nと密会。前回と同じパターン、公園駐車場に於いて車内で情交を確認する。さすがに前回のY君の攻撃が効いたのか、野外に出てからの情交は無かった・・。



【再調査4日目】


2日続けてNと密会。粗毎日の情交・・・・。対象者は疲れないのだろうか・・・。同日はさすがに勤務先付近のホテルに入る。帰宅は22時をまわっていた。




【再調査5日目】


Sと密会する。ホテルに入る前、県内でも有名な「大人の玩具」屋さんに入る。対象者は車内に乗車したままだが・・・Sは店内に於いて極太と極細のバイ○レーター2本(2本と数えて良いのでしょうか?)を買い求める。店内で不気味に微笑むSの姿が印象的であった・・・。



結局・・・・調査期間の大半を終え、これといって目ぼしい進展は無かった・・・。正直、2週間近い素行調査の中で、これ程大量の証拠が撮影出来た調査も珍しい・・・。


T氏に報告書を見せるのが・・・本当に「怖い」と感じていた・・・いや、正確には怖いというよりはその後のT氏の行動を想像すると・・・心配でならない。


昔・・・調査業協会の会合があって泊りがけ県外に出張した時、業界の大御所が話していた・・。


「梅木さんもね・・もっとこれから色んな経験すると思うよ・・。私ねぇ・・・昔浮気調査して、報告書作ってお客さんに渡したらね・・・」


「依頼者が対象者を殺してしまった事案があったんだよ・・・TVで見た時・・もう本当に驚いてねぇ・・・充分落ち着かせて依頼者を帰したつもりだったケド、対象者と口論になったらしい・・・いやはや・・・・人間は壊れてしまったら本当に何するかわかんないって・・・初めて思い知らされたなぁ・・・」


そんな何気ない経験談を・・・・頭の中に思い描いていた・・・。


しかも現実の事態は最悪である。


分別ある筈の中年女性が・・・なぜここまで思い切った行動に出たのか・・・ご依頼者T氏が風俗にはまっていたから?いや・・ソレ位と言ってしまえば御幣があるが・・・・彼女(対象者)にとってそんな出来事がここまで追い詰められる要因になったのか・・・?考えれば考える程ワカラナイ。


「社長!」


「ん!?・・はい?」


「そろそろ行かないと・・・現場間に合わないっすよ!」


「あ・・あぁ・・・そうだな・・・行こうか・・・」


私はY君に運転を任せ、現場に向かった・・・。


パターン化している以上、調査自体はそんなに難しいものではない。しかし・・・これ以上罪を重ねさせて良いものかという罪悪感みたいなものが・・・現場へ向かう足取りを重くさせている事も事実だった・・・。



(17:30)


現場へ到着する。最近、工場内が忙しかったせいなのだろうか・・工員さん達の退勤してくる時間も若干遅めであった・・・。


「今日も誰かと密会すんのかねぇ・・・?」


「どうすかね・・・」


実際Y君もこの案件にはホトホト嫌気がさしている様に思えた・・・。本来子供好きのY君、やはり家で待つ身の子供達が犠牲になっている事に多少の怒りがある様子である。


・・・・・・・自分は平気で浮気するくせに・・・ケンケン


(18:25)


対象者とKが出てくる・・・・


「今日もKかい・・・・」


「すねぇ・・・・」


しかしそんな私達の思いとはどうも様子が違う・・・。二人は社員駐車場の奥へと向かった・・・


「???何だ?」


とりあえず状況が掴めない・・・しかも他の工員達は出てこない・・・。


「困ったな・・・・社員駐車場だしな・・・まだ明るいし・・うかつに近付けない。」


「っすねぇ・・・」


と言いつつ降車するY君。


「おい!どこ行くんだよ!!」


「まぁ・・・ちょっと任せといて下さい!!」


「・・・・・・・」


そう言ってY君は周囲を気にしつつ・・・駐車場内に入った・・・。



・・・・・・・・・10分後・・・・・・・・・・


対象者とKは別々に工場内に入った・・・。遅れてY君も戻ってくる。


「どうだった?」


「あの二人・・・・揉めてたっすよ・・・」


「何を?」


「僕も車と車の陰に隠れて聞いてたんでハッキリとは聞こえなかったっすケド・・」


「どうも・・・Kが他の女性工員と仲良くやってんのが気にくわなかったみたいで・・・」


「なんじゃそりゃ・・・」


「対象者がKにバリバリ文句言ってたっす・・・。」


「は~ぁ・・・・」



(18:55)


大勢の工員さん達が退勤する人の流れに紛れ、対象者が出てくる。


「出たよ・・・今日はさすがに一人だろ・・・」


「行くっす!」


そう言ってY君は車から降りる・・・私は任せていた運転席に座り直した・・。


今日位直帰して欲しい・・・・・本当にそう思った・・・・。


私の携帯が鳴る


「はい。」


「社長、例の(パチンコ店)駐車場に来たっすよ・・・」


「Mのパターンかいな・・・・」


「多分・・・・」


「了解」


私は車をそこに向け発進させた・・・。


(続く)