人格破壊(13) | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 熊本情報へ にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログへ にほんブログ村 恋愛ブログへ

(こちらもどうぞ・・・・宜しくお願い致します)お願い


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



(20:35)


ブレーキランプの点灯と共に、対象車輌は動き出す・・・・。


「ふぅ~・・・・今頃かい・・・・・」


「っすねぇ・・・」


対象車輌が公園駐車場を出る・・・・が私達は未だジッと息を呑む・・。


ここですぐに発進すれば明らかに「怪しい」となってしまう。


それでなくとも一度はご主人が不貞についてやり合っているので・・・慎重には慎重を期さなければならない・・・。


私達は・・・対象車輌のテールランプが見えるか見えないか・・ギリギリまで待って・・・・・


「よし!行こう!!」


「っす!」


対象車輌を尾行する・・・。


対象車輌は粗私達の予想通り対象者(奥さん)の自宅へと進行する。


20時45分を回り若干車の通りも少なくなった・・・。


慎重に・・・相手に悟られぬ様、車輌にして3~4台、距離にして40~50m後を進行する。


「Y君・・・。」


「っすねぇ・・・・」


二人の考えは同じであった・・・・送るにしてもあまりにも自宅に接近し過ぎる・・・。


勿論ご依頼者(ご主人)は単身で家には居ない・・・。しかしそれにしても自宅はマンションである。周りの目もあるだろうに・・・・。


「車・・・止めるぞ!」


「了解!」


Y君は私が車を止めるとすぐさま「ダッシュ」した・・・。


彼は対象車輌から対象者が降車する場面を撮影に向かったのだ。


程なくして・・・・対象車輌が私の横を通り過ぎた・・・私はY君を残したまま対象車輌(男性)の尾行に入った・・・。


対象車輌(男性)はもと来た道を通過し・・・やがて二人の勤務先付近へと進行する。


恐らくは・・・勤務先に程近い場所に住居があるのであろう・・・。


私は「どっかに寄ってくんねぇかな・・・・」と一人考える。


ご依頼者に見せて貰った「写真」 (第1話か第2話参照・・・いつもいい加減ですんません)のに写り込んだ「腕・手」は太く・・・体毛の濃いものであった・・・。


しかし・・・この男性の印象は違う・・・勿論、作業服を羽織っているので確かではないが・・・


少なくともこの男性と「写真」の男性の手は・・・


「別人」だと私は考えた・・・・・。


程なくして対象車輌は道路沿いの賃貸マンションに入った・・・。


私はその先の角をすぐに曲がり・・・・


自身の車を路上駐車するとすぐに「ダッシュ」した・・・。


男性のマンション手前でスピードを緩め徒歩でマンション前を通過する・・・。


運良く男性が車から降車し、マンションに入る場面に出くわした・・・。


私は徒歩で通過した後、陰から男性の入る部屋を特定する・・・。


男性は階段から2階へと進む・・・このマンションは3階建てである。


男性は2階の通路に入った為・・・私は慌てて音を立てぬ様、階段を駆け上った・・・。


私が2階通路を見た時、手前から3番目の重たそうなドアが・・・静かに閉まる様子を確認した・・・。


「よっしゃ♪」


私は静かにドアの前まで行くと、同所が「203号室」である事を確認した・・・。


・・・・どう見ても・・・一見して「ファミリータイプ」の賃貸マンションである事は明白である・・・。


ドアの前にも・・・子供のものと思われる補助輪付きの自転車と3輪車が仲良く並んでいる・・・。


又、表札には「K・○○・・○○○・・○・・○○」と家族全員の名前がひらがなで幸せそうに

「Welcome」の文字と共に並んでいる・・・。


「はぁ~・・・・」


私は軽く落胆する。


それと粗同時に・・・・恐らくは「風呂」であろう・・・通風孔の中から子供のはしゃぐ声と・・・男性であろう声が聞こえてきた・・・。


私はマンション全景やドア部分。表札等、必要最低限のモノを映像に収め同所を後にした・・・。




私が対象者宅に向かうと・・・Y君の姿は無い・・・・??


すぐに電話を掛けると・・・


「あぁ・・・お疲れっす!は?僕すか?すぐ傍のモ○バーガーっす!いや~新商品の○○・・・美味いっすねぇ・・・」


寒いだろうと心配した自分が「馬鹿」に見えた・・・・ムカツク


「お疲れ・・・」


「お疲れっす!」


私はカウンターで商品を頼み・・・・Y君と同じ席に座る・・・。


Y君:「社長・・・」


「なに?」


「よりによって・・・男は対象者を家の(マンションの)まん前で降ろしたっすよ・・」


「やっぱり・・・」


「しかも・・・」


「しかも?」


「ちょうど運良く・・相手の前に回り込んだ形になったんすケド・・・あいつら車内で・・」


「キスhしてたっすよ・・」


「はぁ・・・?」


「周りには誰もいなかったの?」


「はぁ・・・確かに周りには誰もいなかったっすケドねぇ・・・」


Y君はコーラのストローを口に持っていきながら呟いた・・・。


「絵(映像)は?」


「ちょうどアングルが良かったんで・・・撮影はしましたケド・・如何せんハンディカムっすから・・・何処まで撮れたかは微妙っす・・。ちょっと暗すぎましたね・・・あ!ナゲット美味い!!」


「・・・・・」


いくらご依頼者が単身でいないとはいえ・・・・あまりにも「不倫」にしては大胆過ぎないか・・・


私はこの対象者が・・・何かを「捨てて」いる様な・・・そんな立ち振る舞いに見えて仕方無かった・・・。


(続く)