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OTPLUS*a |作業療法士・アロマセラピストのブログ|

「アロマテラピーで未病と向き合う」「アロマテラピーで健康づくり」「医療・介護とアロマテラピー」などの
講座やワークショップを行なっています

高齢者施設に入所されている
お年寄りの方にお会いすると
必ずチェックするのですが


足がむくんでいる方
本当に多いなと思います。


特に歩くことが不自由で車椅子の方は
座っている時間が
どうしても長くなってしまいます。
足は下へさげっぱなしで
しかも1日中靴を履いていることがほとんど。
車椅子が身体に合っておらず
膝の裏側が座面に圧迫されていることも。


これらはすべて『足のむくみ』の原因です。


ベッドから車椅子への
乗り移り(移乗動作・トランスファー)の
介助量が多い方は
朝、車椅子に移乗したら
夜、寝るまでずっと座りっぱなし
というケースすらあります。
立ち上がる機会はトイレの時くらい。


施設においては介護のマンパワー的に
仕方がない部分もあるのですが
やはり、ご本人にとっては
苦痛が大きいと思います。


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きっと私たちが想像する以上の
苦痛なのではないかと思うのです。
みなさんなら、椅子に座ったままの姿勢で
何時間までなら耐えられそうですか?
授業・講義などを想像すると
2時間が限界でしょうか。


下肢に麻痺がある方など
そもそもむくみが出やすい
疾患の方も多くおられますから
なおさら切実な問題となります。


むくんでいる期間が長くなってくると
ブヨブヨしたものから
指で押してもすぐには元に戻らない
硬い性状のものにかわります。
少し押すだけでも強い痛みを訴えます。
やがて関節の動きが悪くなり
動かさないので筋力も低下します。


痛みがあると足を動かしたり
立ったり、歩くことに拒否的になります。


痛みを伴わなくても
むくみによって
足底の感覚が悪くなるので
(「足の裏に餅がはりついているようだ」
   と言われたことがあります)
床や地面の微妙な凸凹や段差が
足の裏から感じにくくなり
転びやすくなります
高齢者の転倒による骨折は
寝たきりにつながる大問題です。


むくんだ足指は靴の中で圧迫されて
爪や皮膚のトラブル
関節の変形をきたしやすくなります。
むくんでいる足は血流が低下していて
皮膚に栄養が行きにくいため
爪や皮膚は弱くなり
トラブルになりやすいことに加え
一度できたキズは治りにくくなります。
やはり、痛みを伴うので
歩く機能や立ち上がる動作に
大きく影響してしまいます。


「歩き方(歩容)が変わる」ということは
身体のどこかに無理がかかってしまいます。
腰痛や肩こりの原因にもなり得るのです。


痛みからリハビリや運動への
意欲は低下しがちになりますし
活動意欲の低下は
うつ症状や認知症を進行させます。


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車椅子のお年寄りという
極端な例を挙げましたが
足のむくみは私たちの健康に
大きな影響を与えるものなのです。


リハビリテーションにおける
足のむくみに対するアプローチは
*高所挙上(心臓より高く)
*ストレッチング
*自動運動(自分の力で動かす)
*歩行や立位姿勢をとること
を中心に行われています。
難しいテクニックなどはなくて
誰にでも、自分ひとりでも
できる内容なのですが
痛みや苦痛を伴うことがあります。


足浴フットトリートメントが加わると
『フットケアプログラム』として
ストレッチや歩行などの運動や
爪や皮膚のケアとの
組み合わせによる
相乗効果を発揮すると考えています。


少しでも痛みや不安など苦痛を和らげ
気持ちを明るく、前向きにすること
その上でストレッチや歩行へ
無理なくスムーズにつなげていく。
リハビリテーションだけでは
難しいことだと実感しています。


『フットケア』とは
寝たきりや認知症の進行を
「予防する」ことにつながる
私たちの心身の「健康を維持する」
大切な役割のひとつとして
考えていいのではないでしょうか。


アロマテラピーで行われる
ハンドトリートメントは
心への作用が大きいけれど
フットトリートメントは
生活の質(QOL)に直結する
ケアとなり得るものです。


アロマテラピーにできること
まだまだたくさんありそうです。


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「認知症とアロマセラピー」
たくさんの方にお読みいだだき
ありがとうございました。
 

今回は「精油」の選び方や
実際の導入のコツなどについて
書いてみたいと思います。
 
 
対象の年齢層が高くなればなるほど
「精油」や「アロマセラピー」の
認知度は低くなります。
男性が多いグループであれば
尚更「ナニそれ?」という状態です。
私が経験したお年寄りのグループでは
「レモン」と「オレンジ」の
嗅ぎ分けが難しいなんてことも。


年寄りに導入する場合は
ちょっとした
「啓蒙活動」も必要です。
私がアロマセラピーの導入に関わった
有料老人ホームでは
ロビーや食堂、ラウンジなどに
ポスターを掲示していました。


見ているだけで気分が明るくなるような
ハーブや柑橘、花の写真を掲示したい。
「施設の取り組み」として
入所者ご家族様にもアピールできるものを。
という施設長の提案からでした。


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例えばこんな感じのもの。


●「アロマセラピー」にできること


安眠、精神的なリラクゼーション
認知症予防、感染症の予防
といった精油の効果について
とっても簡単に紹介したもの。
 

●「アロマセラピーを生活に取り入れよう」


ラベンダー、ゼラニウム
オレンジスイート、ユーカリを選び
精油の説明と原料植物の写真を
組み合わせたもの。
これが案外活用できました。


「ラベンダー」がわからない
と言われてしまうこともあるので
富良野のラベンダー畑の写真
からイメージをふくらませたり。


香りを嗅ぎながら
実際の植物の写真を見て
あれこれ話をすることもあります。
ちょっとした「回想法」です。
子どもの頃の話
旅行の思い出
園芸の話…
 
 
よく使う精油は限られています。
馴染みのありそうな香り
原料植物がイメージしやすい香りを
中心に選びます。


オレンジスイート
レモン
ゆず
ラベンダー
ゼラニウム(ローズ)
ペパーミント(ハッカ)
ひのき


微妙な香りの嗅ぎ分けは難しいですから
ブレンドはせいぜい3種類まで。

 
あまり好まれないようなのが


レモングラス
ローズマリー
ユーカリ


といったところでしょうか。
提供する側からしたら
使いたい精油ではありますが…。


意外と男性の方が
「花の香り」が好きなんだな
とか発見もありますよ。
 

そして、とても重要なのは
「スタッフも笑顔になること」です。


というととても抽象的ですが
スタッフも思わず立ち止まりたくなる
一緒にリラックスできる
そんな空間や環境を作るということ。


精油を使って「何をするか」
本当にいろいろな可能性が
ひろがっていますね。









 
 
暖かい日が増えてきました。
春はすぐそこまで来ていますね。


寒さから解放されて嬉しい反面
花粉症の症状が出ている方も
多いのではないでしょうか。


アレルギーの症状は
ひとつ出はじめると
次々といろいろな症状を
連鎖的にひき起こします。


鼻水から始まって鼻づまり
喉のいがらっぽさや
くしゃみ、咳
目のかゆみ
肌あれなどなど…。


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春先の「ゆらぎの時期」
よく使われる精油は
少しでも精油に親しまれた方なら
みなさんかなり共通している
のではないかと思います。


●呼吸器系の症状に対するもの
●乱れがちなホルモンバランスや
  自律神経の働きを「整える」もの


ユーカリ
ティートリー
ペパーミント
ラヴィンサラ
ゼラニウム
カモミールローマン


ユーカリやティートリー
ペパーミントは共通して
スーッとした清涼感のある香り。


鼻の通りをよくしてくれたり
ぼんやりした気分もスッキリします。


スーッとする香りの正体は
「1.8シネオール」という成分です。
(ちなみにペパーミントは
みなさんもご存知の「メントール」)
呼吸器系の症状を緩和したり
抗菌作用や免疫を高める
作用があると言われています。


まさに鼻や喉の症状に
ぴったりの精油ですね。


ちなみに、ユーカリには
いくつか種類があります。
「ユーカリグロブルス」
力強さを感じる香り。
少し苦手だな、という時には
「ユーカリラディアータ」を。
ツンとした香りは控えめで
甘さや、やわらかさを感じる
とても好きな香りです。
ブレンドにも馴染みやすいですよ。
「ユーカリシトリオドラ」
(レモンユーカリ)
という種類もあります。


嗅ぎ比べも楽しい精油のひとつ。
最近では洗剤や化粧品など
「ユーカリエキス」配合
という表示が多い気がします。


ラヴィンサラは聞きなれない方も
いらっしゃるかもしれませんが
スーッとした香りだけでない
甘さや穏やかさを感じる精油です。
実は、ラベンダー並みの万能選手。


ゼラニウムは主に芳香浴に。
夜、寝る前の芳香浴で
翌日は肌の調子がよくなっている
実感がありますよ。
ゼラニウムやカモミールローマンは
「整える」精油たち。
「ゆらぎの時期」には
本当に頼もしい香りです。


この時期におすすめしたい
アロマ活用法は
「芳香浴」「アロマスプレー」


特にこの時期の芳香浴は
水を使うタイプの
「超音波式ディフューザー」
使うことが多いです。
ミスト状になった精油の成分が
鼻や喉の粘膜について
効果を発揮しますし
空気もきれいにしてくれます。


「アロマスプレー」
主に、マスク用スプレー
として持ち歩きしています。
マスクの表面or内側に
シュッと吹きつけるだけです。
あとは車の中にシュッとしたり
ハンカチに吹きつけて
香りを楽しんだり…
いろいろ使えるスプレーですよ。


何かと体調を崩しやすい
「ゆらぎの時期」も
香りの力を借りて
少しでも楽しく乗り越えられたら
いいなと思っています。


「アロマスプレーの作り方」
こちらで紹介しています ↓↓
冬のアロマ活用法
  ~マスク用アロマスプレー~
「デュアルタスク」という
言葉を知っていますか?
二重課題、もしくは
同時処理ともいいます。

 
私たちは日常生活において
当たり前のように
2つ以上のことを同時に
考え・行動しています。

 
歩きながら考え事をしたり
テレビを見ながらご飯を食べたり…

 
「同時に2つのおかずを作る」
時のことをイメージしてみると
特に女性にとっては
分かりやすいかもしれません。
一方を火にかけているうちに
もう一方の食材を切ったり
下ごしらえをして…
手順や要領を考えながら作りますよね。
 
 
そのような同時進行や
手順の組立てなどが
認知症の方の多くは
苦手になると言われています。


ちなみに、脳梗塞など
脳血管障害の後遺症でも
同じような症状がみられることがあります。
 
 
何をするにも時間がかかったり
うまくいかなかったり…
そのうち何事も億劫になって
なんにもしたくない、という
気持ちはわかるような気がします。
 
 
同時処理が必要な時
脳のたくさんの部位が活動します。


運動に関わる「運動野」
言語に関わる「言語野」
記憶に関わる「海馬」
高度な判断力、理性など
最も「人間らしい」部分に関わる
「前頭葉」も含まれています。
 

逆に言えば、それをしなければ
どんどん脳の活動量は減り
機能は衰えやすくなってしまいます。
 
 
そこで、認知症の進行予防や
脳血管障害のリハビリテーションでも
よく行われているのが
「デュアルタスク」課題というもの。

 
難しそうですが、とっても簡単。
例えば「運動」と「頭を使うこと」を
組み合わせるだけです。

 
100-7=93、93-7=86…と
引き算しながらステップを踏むとか
しりとりをしながら体操する
といったようなことです。

 
さて、ここまできてやっと
「認知症アロマ」の話題に戻ります。


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そういうことか!と
気づかれた方も多いと思います。

 
「香り刺激」と「何か」を
組み合わせれば、それも
「デュアルタスク」になりますね。

 
私が実際に高齢者施設で
芳香浴をしながら行うのは
●全身のストレッチや手指の運動
●計算とか間違い探しなどの「脳トレ」
●時候に沿ったテーマでの
  コミュニケーションなどです。


ご自宅でも取り入れやすい
ものばかりではないでしょうか。

 
 日々、認知症の方と
接していて感じることは
認知症の方もみなさんそれぞれに
自覚されているんだな、ということ。
「もっと運動しなきゃ」とか
「頭の体操も大事だね」って。


みんなで運動するのは
「好き」とか「心地いい」
香りを嗅いで頭がスッキリしたら
頭の体操も「面白い」
 

そんな気持ちをアシストしてくれるのが
「香り」であったのなら
「認知症のアロマセラピー」として
大成功なのかもしれませんね。


認知症とアロマセラピーについて
こちらも併せてぜひ ↓↓
認知症とアロマセラピー  ♯0
認知症とアロマセラピー  ♯1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
認知症とアロマセラピーといえば


朝は「レモンとローズマリー」
夜は「ラベンダーとオレンジスイート」
のブレンドで芳香浴をする
というあの方法。


賛否両論がありますね。


「嗅覚」と「記憶」
一体何の関係があるのかと
不思議に思った方も
多いのではないでしょうか。


「考え方」よりもむしろ
「使い方」の方に
問題と課題があるように思っています。


まずは「考え方」について。
嗅覚と脳機能の話から。



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香りの刺激は電気信号に変換されて
大脳辺縁系にある嗅索、嗅球を経て
大脳皮質の嗅覚野へ伝達されます。
そこではじめて
「〇〇の香り」と認識されます。


大脳辺縁系とは脳の部位の名称で
嗅覚の中枢である「嗅索・嗅球」
記憶を司る「海馬」
快・不快などの情動を司る「扁桃体」
などからなります。


大脳辺縁系のそれぞれの部位には
明確な境界がないとされています。


それは、どういうことかというと
香りによって
嗅索や嗅球が刺激されれば
その周辺の部分も
同時に刺激されている
可能性があるということ。
 

だから、香り刺激により
記憶を司る海馬も活性化され
その結果、記憶力の低下を防止する
ことを期待しているのです。


アルツハイマー型認知症の初期には
「記憶力の低下」に先行して
「嗅覚の低下」を認めることが
多いとされていて
「嗅覚」と「海馬」の機能には
相関性があると言われています。


もうひとつ別の観点があります。
夜にリラクゼーション効果の高い
精油を用いることが
ポイントかもしれません。


夜間に質の良い、深い睡眠を
確保することにより
昼夜が逆転して、夜は眠りが浅く
昼間はぼんやりして
活動意欲が低下しがちな認知症の方の
生活のリズムを作ることができます。


その結果
昼間の活動性が高まり
運動、言語、記憶などあらゆる
脳機能を活性化させることに
つながっていくことが期待できます。


次に「使い方」についてです。
まず、確認しておきたいのが
精油の特定の成分と
認知症予防効果の関係性は
明らかではないという点です。


すなわち、どうしても
「レモンとローズマリー」
でなくてはいけない
というわけではないということ。


特にローズマリーは
好き嫌いの分かれる香りですし
使用にあたっては
若干の注意が必要な精油です。


苦手な香りや
心地よいと感じられない香りを
無理に使うことは
そもそも本末転倒な話です。


ただ、昼間は気分をリフレッシュ
させるような精油
夜間はリラックス効果が高い精油
という「使い分け」が
「活動」と「安眠」という
生活のリズム作りの一助には
なるのだろうと思っています。


認知症予防にとって「アロマ」は
「どうしてもなくてはならない」
ものではないかもしれません。


一方では、これまで
治療やリハビリテーションにも
あまり使われてこなかった
「嗅覚」の可能性に期待する部分も
大きいのではないでしょうか。


「認知症アロマ」について
また別の観点から書いています。
こちらもぜひ ↓↓
認知症とアロマセラピー ♯1