6,000km走って改めて考える。GSX-S150とはどんなバイクか。 | おとやんのブログ

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バイクの楽しさとは、重力と遠心力の狭間に身をあずける心地よさと見付けたり。

 2018年1月13日の納車以来、6,000km余りを走ったGSX-S150。

教習所で乗ったCB400SFとも、以前乗っていたエイプ50とも違う独特のフィールに当初はギクシャクしていたものの、ここ最近ようやくコツのようなものが掴めてきたように感じます。

少し余裕が出てきて初めて見えてきたこともあるので改めて今の目線でGSX-S150を見直してみたいと考えました。

結論的なことを先に言えば、GSX-S150は 「正しい入力に対して正しい応答をしてくれるバイク」 と感じています。

 

スタイル

 通勤用途として毎日目にし、乗るものなので購入時にスタイルと色にはこだわりました。

ジャンルで言えば「ストリートファイター系」になると思います。

タンクと同色のアンダーカウルがアクセントになって全体をビッと引き締めています。

スタイルの好みは人それぞれなのであまり断定的なことは言えませんが、私はこのデザインがとても気に入っています。

日々、乗るたびに「ああ、カッコいいなぁ。」と思えてこのバイクで良かったと思います。

それと国内籍モデルのGSX-S125のカラーバリエーションには赤はないのでそこもなんとなく特別感というか、意味もなくシャア専用・赤い彗星的なモノを感じています。

 エンジン周りからアンダーカウルにかけてはとくに気に入っていて、「美は機能に宿る、だな」 などと言いつつ意味なく眺めています。

 

サイズとライディングポジション

 GROMやモンキー125など排気量が近い車両と比べると一回り大柄で、250ccに迫るサイズ感です。装備重量は130kgで、教習所のCB400SF (約200kg) に比べると軽いものの、長らく乗っていたエイプ50に比べると結構な重量感です。乗り始めた頃はこの重さの車両で毎日通勤かぁ、と思うと若干気分も重めだったのですが今は全然慣れて取り回しに関しては問題ナシです。

 シート高は785mmで低いとは言えないもののシートの前部が絞られているので身長172cmの私はシートの前の方にまたがると両足はカカトまでべったり。普段はシートの後ろギリギリに座りますがこの位置では両足のつま先がしっかり付き、車体を傾けて左足がべったりなので特に問題は感じません。

 ベースがフルカウルSSのGSX-R150なのでステップ位置は高めでやや後ろめ。ハンドルはセパレートではなくバーハンドルであるものの、ステップ位置のせいもあってやや前傾気味のライディングポジションになります。

このままでも乗れないわけではないのですが、長距離を快適に乗ろうと思うとステップ位置はやや前にずらしたほうが良いと思います。

 

 

写真は右側のステップ。左は交換前で右が交換後。20mm程度前にずらしただけですが、これだけでも運転しやすさは段違いです。

 

性能と扱いやすさ (扱いにくさ)

 130kg足らずの車重に14.1kW(19ps)/10,500rpm、14N・m/9,000rpmの出力、トルクは必要にして充分と感じます。

通勤通学の街乗りならまず充分というかやや過剰気味で、5速までしか使いません。幹線道路を走るにも充分。6速まで使う場面はほぼありません。都市高速 (首都圏なら首都高速) を走るにも必要にして充分。高速道路巡航に際しても不足なし。ただし、高速道路で追い越しをかけようとするとさすがに余力充分とはいきませんが、高速に乗るのを躊躇するほど力不足でもありません。

 そんなGSX-S150に初めて乗ったときの率直な感想は 「扱いにくいし、気難しいな....」 でした。

アクセルやクラッチの操作が少し雑だと「んごっ」という感じで挙動がギクシャクします。

エイプからの乗り換えということもあり、パワーも持て余し気味でうかつにアクセルをポンと開くと体が置いていかれそうなほど (大げさですが当初は本当にそんな感じで) 強力に加速します。

 「正しい入力に対して正しい応答をしてくれるバイク」 とはまさにここで、正しい乗車姿勢で上半身脱力、フローティンググリップで繊細なアクセルワーク、クラッチワークをすれば実にスムーズに快適に乗ることができます。

GSX-S150に乗り始めてからの1年は 「正しい乗車姿勢、繊細なアクセルワークとクラッチワークでいかなる速度域でも安全に安定して車両をコントロールする」 を通勤、ツーリングなどどんなシチュエーションでも愚直に繰り返し実践する日々でした。

 「とんだじゃじゃ馬だよ...」 と思いつつもいろんなことがキチンと噛み合ってスムーズに加速、減速、コーナリングできたときは 「このバイク、最高。」 と心底思えます。

そんな日々の地道な取り組みが実って今では (運転が上手になったとは口が裂けても言えませんが)、それなりに車両をコントロールできるようになってきた実感があります。

もう少しうまくなれば 「使い切れる楽しさ」 みたいのも加わってくるかもしれません。

普通自動二輪の枠内だけでもいくつもの選択肢があった中でGSX-S150を選んだのはバイクの基本を学び楽しさを感じるという意味では結果的に大正解だったと思います。

 

装備 

 購入する店により若干上下するものの、価格的には車両だけで25万円~30万円という価格帯なのでお手頃な反面、それほど装備が充実しているとは言えず、快適装備と呼べるのはセルスターターをワンプッシュすると指を離してもエンジン始動まで自動でセルモーターが回る「スズキ イージー・スタート・システム」 くらい。ABSもサスペンションのプリロード調整機能も、クラッチ・ブレーキレバーの調整機能も、スリッパークラッチ、最近スズキ車への搭載が増えてきたローrpmアシストも、何もナシです。

とはいえ、これらの装備がないからと言って特段の不便は感じていません。

国内正規モデルのGSX-S125はABS付きで定価35万円程度と考えると (ABS有無だけが価格差になっているわけではないと思いますが) S150はお買い得ではないかと個人的には思っています。

法改正や環境対応のため、致し方ない部分もありますが今のバイクは装備過剰で価格が上昇し、誰もが気軽に乗れるものではなくなってしまったと思います。

 

 タンデムシート下の積載スペースはごく小さく、大したものは入りません。

私はここにETC車載器を入れました。車載器が入ると他には紙一枚入りません。ちなみに、GSX-S125はこのスペースに車載工具が入っているようですが、S150には車載工具はついていなかったので別途、種類とサイズを厳選して揃えようと思っています。

 積載スペースが少ないため一泊以上の旅ではシートバッグが必需品になります。リュックを背負うのも良いのですが、タンデムシートが一段高いのでリュックの底がタンデムシートに干渉してちょっと運転しにくいです。

私はGOLDWINのXベルトタイプを使っています。なかなか便利です。

 

2019年は

 年末、超多忙な仕事も一段落し、一泊二日で極寒の中帰省しました。

寒いのでやめとこうかとも思いましたがやはり一年お世話になった車両をきれいにして新年を迎えたいと思い、洗車を敢行。

最初は冷たい水に手を突っ込むのが億劫でしたが動いているうちに体も温まってきて最終的には購入時もかくやというくらいにピカピカに仕上がりました。

(写真ではわかりにくいのですが...。)

やっぱりキレイなバイクは気持ち良いです。

 2019年もGSX-S150を自由自在に操れるようになるまで、ひたすら精進します。腕を磨くためバイクジムカーナに挑戦したいと思っています (もう少し暖かくなってから、ですが)。

それと、2018年同様に無事故・無違反でバイクライフを楽しみたいと思っています。

大事なのは速く走ることではなく、安全に楽しく走ること。バイクに乗る人からも乗らない人からもカッコいい、マナーがいい、と思われるライダーでいたいです。