最近とても忙しいです。なのに真菌感染とかいうめんどくさいことが起こると、おーーぃ!ってなりますよ。
でもこれはもうちょい勉強しなきゃなぁ〜と思いましてちょこちょこと文献検索いたしました。何回かに分けてそのまとめをみなさんと共有させて下さい。
さて、いきなり決めつけるような言い方になりますが、
病棟で見る真菌感染症はほとんどがカンジダです!
だから何なんだよ!って思いますか?
その心は、、エンピリックに使う抗真菌薬はカンジダをターゲットにしたもので始めましょう!ということです。
ちなみにこれ、消化器内科の病棟って前提で書いてますので、呼吸器の病棟にはアスペルギルスとかクリプトコッカスとかいますけど〜、みたいなツッコミはご遠慮下さいね。
ていうかエンピリックって言葉はこのブログで初めて使いましたよね。
エンピリックセラピーっていうのは主に感染症の領域で使う言葉で、「原因となっている菌は同定できてないんだけどもおそらくこういう菌だろうと予想して行う治療」という意味です。例えば、「尿路感染症ならGPCが多いよね、じゃあセフメタゾールで」みたいな決め方を「エンピリックに抗菌薬を選択する」と表現したりします。
閑話休題
「病棟で真菌症を疑ったらカンジダを想定したエンピリックセラピーを開始するべき」
ここまではよいですね?
でもカンジダって言ってもいろいろあります。
大きく分けると、
「カンジダアルビカンス」とそれ以外
とも言えるのですが、
まずは簡単に治療する薬で分けてみたらどうでしょうか?
いきなり抗真菌薬を並べ立てられてもこんがらがると思いますので、まず薬は2つだけ覚えてみていただくとシンプルに頭の中が整理できるのではないでしょうか。
ひとまず、
ファンガードとプロジフ、を覚える!
本日はここまででよいことにしませんか?
そして、それぞれの薬を使う代表的な真菌を2つずつ、まず覚えれば完了です。
プロジフで治療するもの
Candida albicans(カンジダアルビカンス)
Candida parapsilosis(カンジダパラプシローシス)
ファンガードで治療するもの
Candida grabrata(カンジダグラブラータ)
Candida krusei(カンジダクルセイ)
以上でございます。
次回は、プロジフとファンガードがどんな場面で選択されるべきか、についてお話ししましょう。
おつかれさまでした。