自殺を防ぐ 依存を治すために依存が必要だという皮肉 それが人間 | 母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

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わたしが注目するのは

たいていの自殺は「自殺鬱」が原因だとする説です。

「自殺鬱」とは自殺と直接結びつく「抑うつ」状態をいいます。

 

覚悟の自殺をする人

(つまり、思想信条のために自殺する場合です)

を除いて

直接の原因と言われることはきっかけでしかなく

自殺の本当の原因は「自殺鬱」という抑うつ状態だと言うのです。

 

つまり

自殺鬱状態になると

普通なら何でもないささいなことでも

自殺に結びつくようになるというのです。

ですから

その場合、直接の原因が自殺の主原因ではなく

自殺鬱になっていることが原因だということになります。

 

だから

直接のきっかけと原因を区別しないと

かえって起っている事が分からなくなってしまいます。

 

加えて

あまり公表はされないのですが

自殺者たちに浮かび上がる飲酒との関わりです。

その人が

鬱状態になっているから飲酒の深みにはまるのか。

飲酒にはまるから鬱状態がひどくなるのかは分かりません。

それでも

度が過ぎた飲酒がその人の心身を蝕むのはよく知られたことです。

酒に依存する状態そのものがすでに病です。

(向精神物質でも同じことです)

 

「わたしは誰が死んだということに興味はありません」

と言うか

週刊誌やSNSで面白半分に騒ぎ立てるのは

いい加減にしてほしいと思っています。

たとえ

それが本人への好意からであってもです。

せめて死者は安らかであってほしいものです。

 

死者への「よい人報道」 無念の死をむやみに褒め讃えるのはいいことなのか

 

なぜ、そうなったかを知ることは大切ですが

そこまで追い込まれた人たちを興味から騒ぎ立てたくないという気持ちからです。

 

それでも

そこに至るまでに飲酒と鬱の鎖を断ち切れなかったものでしょうか。

 

『アルコール依存症は脳の病気です』という電子出版がありましたが

いつの間にかamazon Kindle Storeからなくなっていました。(理由は分かりませんが)

内容はともかく

題名でははっきり「脳の病気」と言い切っているところが好きです。

 

人間は大脳が巨大化してしまったせいか

依存(社会依存)しなければ生きていけません。

特に

愛着といった依存なしでは社会適応がむずかしくなります。

そんな子は親や回りの者が支えなければ

本人の力だけでは世の中から弾き出されてしまうでしょう。

幼児なら当然命の危険があります。

 

しかし

薬やモノと結びついてしまった依存は病気ですから

覚悟や努力で治すのがむずかしいのです。

もし、そうやっても治すことと結びつかなければ

なお、いっそうのこと無力感から鬱と結びつきます。

 

今の日本は悪性の依存を野放しにしている社会です。

盗癖・放火癖・痴漢はたいていは依存症です。

さらに、ある人の推定では

飲酒運転者のほとんどが依存症だと言っています。

悪性の依存は病気ですから罰したところで何の効果もありません。

 

警察・検察・裁判官でさえもこんなことが依存と結びついていることは

よっぽど世間知らずでなければ気づいているようです。

警察官は下世話なので気づいているようですが

検察官・裁判官は世間知らずでも困らないようですね。

そんな人たちが正義感を振りかざすのはとても怖いことです。

 

自殺鬱状態になっている人を救い出すことは

できないわけではありませんが

本人が病気だと認め(これが難しい)回りに頼ることを受け入れるしかありません。

(すでに自力では治りません。

自殺鬱になっている人間は自分以外を頼ろうとしません)

依存を治すために依存が必要だというのも皮肉なのですが

それが人間です。