「湯あたり」と「しろばんば」 | 乙女の宝箱。

乙女の宝箱。

きらめく、ときめき。


2014050618560000.jpg

「湯あたり」をしてしまいました。
「湯あたり」の対処法をネットで調べていたら、正確には「湯疲れ」と言うんだとか。

上司から、だいぶ前に借りていた小説「しろばんば」(井上靖)を、早く読んで返さねば、と、お風呂の中で、ずーっと読んでいたのがいけませんでした。

よろよろと意識朦朧で自室へ戻り、裸のまま、ベッドへ倒れこみ、ダウン。
こんな姿は、誰にも見せられないなぁと思いながらも、下着一枚を履く気力もなく、そのまま回復するまで眠りました。

以前は、同じことをしていても、こんなことはなかったのに、歳でしょうか。
これからは、大好きな長風呂も、控えねばならないと思うと、少し寂しくなりました。

また、連休に入って間もなく、うたた寝をしたら、寝起きの後に頭痛が襲いました。
少し前にも同じようなことがあって、不安なので調べてみると、
これも、日頃のストレスや運動不足が原因とのこと。
いわゆる体の老いの一つです。


「しろばんば」では、田舎暮らしの純朴な少年が、様々な経験から、「憂い」や「侘しさ」を感じとっていく成長過程が描かれていました。
私も、年の差こそあれど、自身の老いに、「しろばんば」の少年と共感する寂しさを感じてしまったのでありました。


「少年老い易く学成り難し」
「一寸の光陰軽んずべからず」

小説の中に出てきた諺です。

身の周り、また自身が変わってゆくことの「憂い」「寂しさ」を受け入れて初めて、一生を、今を、大切に過ごそうと思えるのでしょう。
「しろばんば」と、(辛くはありましたが)「湯あたり」から、また一つ、学んだのでした。

※「しろばんば」は、よく夏休みの学生の推薦図書になっていますが、
大人になって読んだほうが心に染み入るかもしれません。