女の意地 | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

「それで?どんな女?あいつの女は??」

なんて木村の妻に言われてはいそうですか!と口を割るほど私は馬鹿ではない

正直、適当な事を言ってごまかそうと思っていた。

しかし・・・

「あんた!もしもあいつをかばったら、あんたの奥さんに大げさに言うからね!」と

美香に言われ私は重い口を開く。

友情より家庭・・

その時、私なりに家庭を守りたいと思っていた事を知った・・

いや・・家庭より自分だったのかもしれない。

「蒲田の西口に「シンフォニー」と言う飲み屋がある。

そこで働く女にどうやら入れあげているようだ!」

「それでその女の名前は!」

美香が強い口調で私に問いただす。

まるで警察に捕まって取調べでも受けているようだ。

「えっと~~」

正気、今日子の名前を出すか栞の名前を出すか迷っていた。

「栞と言う女だ!」

私は結果的に今日子を守った。

「シンフォニー・・なんか聞いた事がある名前ね!

明日、そこに連れて行ってよ!」

「えっ??マジかよ!嫌だよ!そんな修羅場・・」

「あんた・・・口答えする気なの?

あなたにそんな権利はないのよ!」

そう美香に強く言われ私は妻に木村と会う事を何気に妻に連絡をしてもらう事で渋々承諾をした。

次の日、私は蒲田の改札の前に立っていた。今まで殆ど蒲田なんか来なかったのに・・

最近は定期を購入した方が安いぐらいに通っている。

そう・・妻の浮気が発覚してから・・

しばらくすると東口の方から一人の女が歩いてくる。

すれ違う男たちが一瞬、振り返る。

そんな美人の女・・・

清楚と言うべきか?いや・・セレブと言うのか?

気品に溢れたその容姿は周りに男達を魅了していた。

その女が美香である事に気が付いたの声をかけられてからであった。

「お待たせ!」

そう言われ驚いた表情で美香を見つめると彼女は笑いなら言った。

「惚れないでよ!これでも旦那持ちだから・・」と

二人で西口に向かう。

時計を見ると7時を少しだけ過ぎた頃であった。

シンフォニーに着き重い防音扉を開くとボーイが笑顔で言った。

「いらっしゃいませ!」と

そして私と美香を見て一瞬、不思議そうな顔をする。

そして私に近づき耳打ちをする。

「坂本さんの奥さんですか?」と

私は苦笑いをして呟く・・

「いや・木村の奥さんだ!」と

彼はより顔をしかめ・・

「面倒は御免ですよ!勘弁してくださいよ!」と呟く。

そう言われてもどうしょうも無い。

現に美香は着てしまっているのだから・・

「栞さんをお願いします。」

私は申し訳なさそうにボーイにそう言った。

目ざとく私を見つけた今日子が栞を指名した事をしり怒り気味で私に近寄る。

しかし、私の隣に鬼のような形相で座っている女を見つけると何も言わずに去って行った。

しばらくすると栞が私達のテーブルに現れる。

「あら、坂本さん!良いの私なんか指名して?

今日子さんに怒られてしまうわ!後で・・」

きっと、もう隣の女が木村の妻である事を知ってる栞は白々しくそう呟く。

「えっ・・まぁ~」

私は弱々しくそう呟く。

「初めまして!栞と申します!」

そう言いながら栞が名刺を美香に差し出す。

「もしかして!坂本さんの奥さん??

駄目よ!こんな所に奥さんを連れて来ては!」

栞の先制パンチなのか?

「この店で一番高いお酒を持って来て!」

栞を睨みながら美香が言う。

応戦なのか??

「い・・一番、高いお酒は50万ほど致しますが?

よろしいのですか?」

ボーイが少し動揺しながら言う。

「随分と安い酒しか置いてないのね!」美香はそう静かに呟いた。