真のリーダーとは? | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

狩野川の土手沿いの桜が今年も満開に咲き乱れていた。


晃は真新しい学生服を着て中学校に向っていた。


中学は4つの小学校の生徒が集まる。


また、ややこしい人間関係の始まりであった。


背がとても高く体つきが良い晃は何時も目立っていた。


それにもまして、目の上にある大きな傷も晃を目立たせる原因の1つであった。


入学式の次の日に今年、入学した1年の各小学校の番格の少年達が体育館の裏に集まっていた。


人数は晃を入れて6人・・・


誰を見ても強そうである。


ダボンダボンのボン丹と呼ばれるズボンを履き少し長めの学生服を来ている。


昔の不良はわかりやすい・・


ひと目見ただけで不良だとわかる。


それに比べて現在はどうだろう??


皆、同じ格好をして誰が誰だか解らない・・・


ある意味、こんな晃の時代の方が個性があったのかも知れない・・


「俺は北小から来た唐沢だ!ヨロシク!」


その中でもリーゼントをバッチリと決めたいかにも不良と言った1人の少年がそう言った。


そして順番に挨拶をした。


くだらない・・晃はそんな茶番を心の中で笑っていた・・・


「加藤だ!ヨロシク!」


同じ小学校から来た加藤が凄みのある声でそう呟く・・


そして晃の番になった。


「晃だ!ヨロシク・・」


なんとも気が抜けたような低い声で晃はそう言った。


早く帰りたいな~そんな事を思いながら・・


「そんで、誰が1年を仕切るかだけど・・」


唐沢が俺だ!と言いたげにそう呟いた。


ここに集まった全ての人間が彼の噂は知っていた。


高校生4人を病院送りにした!とか・・


教師を半殺しにしたとか・・


「唐沢君が仕切れば良いよ!」


何処の世界にもコバンザメのようなお調子者が居る。


そう、呟いたのは南小から来た雨宮であった。


「俺か!俺で良いのか?

出切れば無駄な喧嘩はしたくない!

俺で皆が賛成なら、俺が1年の番をはらしてんもらうけど!」


そう言いながら唐沢を晃達を睨みつける・・


「納得・・いかね~~な!」


そう呟いたの加藤であった。


どこの世界にも・・一応、反論して自分をアピールしたい人間が居る。


本当は無難に済ませたいと思っているくせに・・・


「ああ??加藤・・お前・・俺とやるって言うの??

てめ~~死にたいのか??」


鋭い眼差しが加藤に向けられた。


まるで蛇にのうな目であった。


加藤はカエルなのか??そんな唐沢の眼差しに恐怖の顔を見せた。


「で?晃は!お前はどうなんだ!」


晃は少しだけ偉そうな彼にムッとしたが面倒な事は御免だと首を静かに縦に振った。


「よし!全員一致だな!なら、俺が1年を仕切るから!

ヨロシク!そんじゃ~解散!」


唐沢の号令のもと、晃達は解散をした。


ダボンダボンのズボンを履いた強面の学生達が集団で校内を歩き回る・・・


先頭に立っている唐沢を見ながら全ての生徒が自分達のリーダーを確認した。


「じゃ~俺、帰るから!それに別に俺、不良じゃないから・・

もう、話しかけないでね!」


晃は笑いながら唐沢にそう言った・・・


唐沢はそんな晃を不機嫌そうに見つめていた・・


生意気な奴・・・


それが晃に付けられた印象であった。


そして、晃の中学生活が始まった・・