「 作詞 入門 」( 阿久 式 ヒット・ソング の 技法 ) の ご 紹介 です。 | 詩 と 散文 と 音楽 の 広場 ☆ ミックス・ヴォイス の 見つけ方

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著者 は 作詞家 の 阿久 悠 (あく ゆう) さん。

◇ 144 ページ から。

作詞法 なんて ものは、
ほんとう の ところ、
教える ものでも なければ、
教えられる ものでも ないのである。

企画、発想、作業と、
それぞれ 独自 の 感性、
独自 の システム で
行 (おこな) うもの なのであって、
そこへ、何々 流 (なになに りゅう)
とか、何々 風 (なになに ふう)
という 他人 の 感じ方 や、
システム が 入りこむことは
考え られない のだ。

詞 は、陶器 や 織物 とは 違う。

いくら すぐれた 技術 や 工程
を 発見 しても、寸分 (すんふん)
違 (ちが) わぬ 作品 を いくつも
いくつも 作るわけには
いかないのである。

だから、富士山 (ふじさん) の
絵だけを 描 (か) いて、大家 
(たいか) の 名 を 欲しいままに
する なんて ことは、作詞家 の
世界 には ありえない。

1 作 1 作 に、
新 (あら) たな 工程 を 考え、
新たな 技術 を 盛りこんで 
いかなければ ならない。

千変 万化 (せんぺん ばんか) の
大怪物を 相手に 取り組み、
心臓 (しんぞう) に 近い
ところ を 突 (つ) くと すれば、
こちらも 動か なければ
ならない。座蒲団 (ざぶとん)
しいて 構 (かま) えている
わけには いかない のである。

だから、この 本 を 読めば、
すぐにも 技術 を マスター
できる などとは 夢 々
思わないで 欲しい。

なるほど、阿久悠というのは、
ああ いう 考え方で、ああ いう
書き方 で やって いる のか、
じゃあ、俺 (おれ) は、と、
そこで 自分 の 答え を
出して もらいたい ので ある。

詞 の 書き方 は、何度も いうように
自由である。しかし、でたらめで
あっては 困 (こま) るのだ。
そこで、自由 と でたらめ の 
差 (さ) が どこに ある のか 
知って もらう ために、現在 の 
ぼくが 吐 (は) き だせる すべてを
吐き 出して みたい と 思う。

〈後 略 〉

□ 参考 文献

「 作詞 入門 」
( 阿久 式 ヒット・ソング の 技法 ) 
阿久 悠  著
岩波 現代 文庫 / 岩波 書店  発行

NHKアーカイブス  阿久 悠
https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=D0009072043_00000