稲盛 和夫 (いなもり かずお) さんの 「 生き方 」 という 本 の ご紹介です | 詩 と 散文 と 音楽 の 広場 ☆ ミックス・ヴォイス の 見つけ方

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表紙 の カバー には
このように 書かれています。

「 人間として 1番 大切なこと 」

「 私 の 成功 に 理由 を
求 (もと) めるとすれば、
たった それだけ の
ことなのかも しれません。
つまり 私には 才能 は
不足していた かもしれないが、
人間 として 正しい こと を
追求する という、単純 な、
しかし 力 強い 指針 が
あった という ことです。」

帯にはこのようにあります。

「 J A L “ 奇跡 の 再生 ” の
礎 (いしずえ) と なった、
実践 哲学 !
中国 で 100万部 突破 !
海外 8 ヵ国 で 翻訳 され、
大 反響。
大きな 夢 を かなえるために。
たしかな 人生 を 歩むために。
80 万部 突破 ! 」

◇  207ページから。

第5章  宇宙 の 流れ を 調和する。

《 人生 を つかさどる
見えざる 大きな 2つ の 力 》

人生には、それを 大本 (おおもと) で
統御 (とうぎょ) している
「 見えざる 手 」がある。
しかも それは 2つ あると
私 は 考えます。

1つ は、運命 です。人は
それぞれ 固有 の 運命 をもって
この 世 に 生まれ、それ が
どのような ものであるか を
知ることが できない まま、
運命に 導 (みちび) かれ、
あるいは促 (うなが) されて
人生 を いきていく。

異論 の ある 方 も
おられる でしょうが、私 は
この運命 の 存在 は 厳然 (げんぜん)
たる事実であると考えています。

〈 中 略 〉

では、人間は運命の前では
まったく無力なのか。
そうではないと思います。

もう 1つ、人生を根本 の ところで
つかさどっている、見えない
大きな 手 が ある からです。
それが 「 因果 応報 (いんが おうほう)
の 法則 」 です。

つまり、よいことをすれば、
よい結果が生じ、悪いことを
すれば悪い結果が生まれる。

善因 (ぜんいん) は
善果 (ぜんか) を 生み、
悪因(あくいん) は
悪果(あくか) を 生む という、
原因 と 結果 を まっすぐ に
結びつける 単純 明快 な
「 掟 (おきて) 」 の ことです。

〈 中 略 〉

ここで 大事なのは、因果 応報 の
法則 のほうが 運命よりも 若干
(じゃっかん) 強い ということです。

〈 中 略 〉

したがって、善 (よ) きこと を 思い、
善きことを 行(おこな)うことに
よって、運命 の 流れを
善き 方向に 変えることが できる。

〈 中 略 〉

しかし 現実には、この 摂理
(せつり) や法則を 信じる
人は 多く は ありません。
むしろ 非 科学的 だ と
一笑 (いっしょう) に 付 (ふ) す
人 の ほうが はるか に 多い。
近代的知性に照らせば、
運命 など 迷信 の 類(たぐ)い
であり、因果 応報 も、
「 悪いことを すれば バチ が
当たるぞ 」という、
子ども だまし の 道徳 的
方便 (ほうべん) に 卑小 化
(ひしょうか) されている
に すぎません。もちろん
いま の 科学 水準 では、
その 見えざる 手 の 存在 を
証明する手だてもない。

〈 中 略 〉

《 偉大 な 力 が すべて に
生命 を 吹き 込んでいる 》

生命 は 偶然 の 重 (かさ) なり
ではなく、宇宙 の 意志 による
必然 (ひつぜん) の 所産 (しょさん)
である。

こういう 考えは 格別 (かくべつ)
珍 (めず) しい ものでは ありません。
前述 (ぜんじゅ) した 筑波 (つくば)
大学 名誉 教授 の 村上 和夫
(むらかみかずお) 先生 は
「 サムシング・グレート 」という
言葉で、大いなる 創造 主
(そうぞうしゅ) の 存在 を
明言 (めいげん) されています。

村上先生 は 世界的 に 有名 な
遺伝子 研究 の 権威 (けんい)
ですが、先生によると、
遺伝子の研究をしていると、
この 宇宙 には 人知 (じんち) を
超 (こ) えた 不思議 な 意志 が
働いているとしか 考え られなく
なってくる と いいます。

遺伝子 というのは、人間 でも
動物 でも 植物 でも、あるいは
カビ や 大腸菌 といった
原始的 な 生物 であっても、
4つ の 文字 から なる すべて
同じ 「 暗号 」 を 使って、その
情報 が 書きこまれて います。

人間 の ような 高等 動物 が、
そのように わずかな 4文字
による 情報 によって 成り立って
いること には、ほんとう に
驚 (おどろ) かされます。

〈 中 略 〉

このこと を 考えると、まったく
奇跡 と いうべき で、何らか の
偶然で 自然に でき上 (あ) がった
ものとは 考えにくい。人間 の
想像 を はるか に 超 (こ) えた、
宇宙 全体 を つかさどっている
「 何か 偉大 な もの 」 の 存在 を
想定しないと説明がつかない
──  村上先生は、そういう
存在 を 「 サムシング・グレート 」
と 名 (な) づけた のです。

〈 中 略 〉

《 私 は なぜ 仏門 に
入る ことに したか 》

死 に よって 私たちの 肉体 は
滅 (ほろ) びますが、
心 魂 (しんこん) は 死なず
永世 (えいせい) を保 (たも) つ。

私は そのことを 信じていますから、
現世 (げんせい) の 死 とは
あくまでも、魂 (たましい) の
新しい 旅 の 始まり を 意味します。

だから その 旅立ち に 向 (む) けて、
周到 (しゅうとう) な 準備 を すべく、
最後の 20年 は 人生 とは 何か を
あらためて 学び、死 への 準備 を
したい。

そう考えて 得度 ( とくど= 悟〈さと〉
り を 求めて 仏道の 修行に 入ること )
を 決意 したわけです。

〈  中 略 〉

神 や 仏 (ほとけ) は、あるいは
宇宙 の 意志 は、何事かを なした
人 を 愛する のでは ありません。

何事かを なそうと 努 (つと) める
人 を 愛するのです。

なそう として なせない、おのれ の
至 (いた) らなさを 反省 (はんせい)
し、また 明日 (あした) から、
倦まず 弛まず ( うまず たゆまず =
あきることなく熱心に
物事を おこなうこと ) 努める。
そういう 人 こそ を
救って くださる のです。

守ろう、なそうと 努めるだけで
心 が 磨 (みが) かれるのか。

「 イエス 」 です。

それで 私たちは 救 (すく) われるのか。

これも 「 イエス 」 です。

つまり 心 を 高めよう と する
思い や、その 行 (おこな) いの
過程 こそが 尊 (とうと) く、
それによって 心 は 磨かれるのです。

なぜなら それは、仏の
慈悲 (じひ) に かない、

宇宙の 意志に 沿 (そ) う 行為
である からに ほか なりません。


〈 中 略 〉

一生 懸命 働くこと、
感謝 の 心 を 忘れないこと、
善き 思い、正しい 行い に
努めること、素直 な 反省 心 で
いつも 自分 を 律 (りっ) すること、
日々 の 暮らし の 中で 心 を 磨き、
人格 を 高め つづけること。

すなわち、そのような
当たり前 の こと を
一生 懸命 行って いくことに、
まさに 生きる 意義 が あるし、
それ 以外 に、人間 としての
「 生き方 」 はない ように思います。

混迷 を 深める 社会 の 中 で、
人々 は いま、手探り で
闇夜 (やみよ) を 進む かの
ごとく 生きて います。

しかし、私は それでも、
夢 と 希望 あふれる 明るい
未来 を 思い 描 (えが) かず
には いられません。

充実 した 実 (みの) り の 多い、
幸福 な 人生 を 人々 が 過 (す) ごす
── そのような すばらしい
社会 の 到来 を 心 から 願う
と ともに、かならず それは
実現 できる ものと 考えています。

本書で 述 (の) べて きた ような
「 生き方 」 を とるならば、それが
個人 の 人生であれ、あるいは 家庭
であれ、企業 であれ、また 国家
でさえも、かならず よい 方向 へと
導 (みちび) かれ、すばらしい
結果を招くことができるからです。

まず 自分 自身 が、そのようにして
1人でも 多くの 人々 が、
それぞれ 与 (あた) えられた
崇高 (すうこう) な 使命 を 理解し、
人間 として 正しい ことを 正しい
ままに 貫 (つらぬ) き つづける。

そのような 「 生き方 」 の 向こう
には、かならず 光り 輝 (かがや) く
黎明 ( れいめい = 夜明け )
のときを 迎えること が できる、
私は そう 信じています。

〈 以上 で 本文 終わる 〉

□参考文献

「 生き方 」
人間として 1番 大切なこと
稲盛 和夫 著
サンマーク出版  発行

https://www.kyocera.co.jp/inamori/about/thinker/philosophy/words43.html

https://meigen-ijin.com/inamorikazuo/