発表会レポート ~アンサンブルとオーケストラ いよいよ本番~ | 四十路テナライストのヴァイオリン練習部屋

四十路テナライストのヴァイオリン練習部屋

音楽や楽器とはおよそ縁のないまま四十路を迎えた中年男性がヴァイオリンを習い始めた。
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 前回までのところで、順調にリハーサルを終えている様子を紹介したので、さぞや本番は上手くいったのだろうという結末を想像されておられる方もおられるかもしれないが、発表会は筋書きのないドラマ、そのままでは終わらない。アンサンブルの本番では、冒頭にある大事なヴィオラパートソロで音程が外れて元に戻せないというハプニングが待っていた。頭の中はいたって冷静で、
あ~外れている~
と冷静に自分の音を聴いていたのだが、もうその場ではどうしようもない。さっきまであれほどいい雰囲気で練習していたのに。むむむ、ホントに申し訳ない。個人の発表はなしでアンサンブルだけに出られる方もおられるのに。
 しかし、冒頭から結構大胆に外してしまったのに、気が付けば冷静に元に戻っているあたりをみると、みなさんリラックスして、「あ~ぁ、ヴィオラ最初から外れているな~」と冷めた目で、というか耳で聴いておられたのだと思う。
 途中からはなんとか持ち直して、他のパートも良く聴こえたし、となりのセカンドヴァイオリンとハモるところがきちんと出来ているときは、
うぉ~、いけてるぅ
という感じだった。おそらく「どや顔」になっていたと思う。なにはともあれ無事に最後まで弾けた。
 ここはみんなもっと「よっしゃ!」という気持ちになってもいいと思うのだが、ホッとされたのか、あるいは満足がいかなかったのか、ステージ袖でも会話は少な目。ガッツポーズしているのは大胆に外した張本人の私だけだった。

 そして最後にオーケストラ。
 2年に一度の祭典もいよいよフィナーレを迎える。この1曲を弾けば終わりかと思うと名残惜しいような、ホッとするような、そんな気分だ。オリンピックで言えば閉会式のようなものか。いや、フィギュアスケートでやるエキシビションみたいなものか…… いやいや、そうじゃない。これも立派な本番なのだ。しっかり弾いてみんなで有終の美を飾らねば。とは言っても、やはり大勢の中の一人となると緊張も緩和して、みんな、そこそこのリラックスムード。リハーサルと同じように、必死に弾かなくとも楽器が勝手に歌ってくれる。自分は完璧だった、と言えるような演奏ではなかったが、だけどそんなに酷くはなかった…はず、と思う、たぶん。

 こうして楽しい祭りの一日は終わっていった。

 順番は前後するが、次は個人の発表の反省レポートの予定。


(たぶん続く)