発表会レポート ~アンサンブルとオーケストラ リハーサル編~ | 四十路テナライストのヴァイオリン練習部屋

四十路テナライストのヴァイオリン練習部屋

音楽や楽器とはおよそ縁のないまま四十路を迎えた中年男性がヴァイオリンを習い始めた。
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 個人発表のリハーサルがひと通り終わると、今度はアンサンブルのリハーサルになる。スタジオの発表会は5度目だそうだが、アンサンブルの発表会は今回が初めて。ちなみにオーケストラは前回が初めてだった。私たち弦楽器のアンアンブルは一番最後。他にはマリンバなどの打楽器アンサンブル、クラリネットのアンサンブル、うちの嫁さんが出るフルートのアンサンブルがあるのだが、いずれも、その演奏をステージでやっている間は楽屋で練習していたので、他のアンサンブルは聴いていない。これはたいへん残念なのだが。

 人数の上では弦楽器以外は3名~4名。ちなみに、私の個人の発表は先生2人に伴奏をしていただいて3人で演奏するので、ソロの発表と言いながら立派なアンサンブルになっている。
さてさて、弦楽器のアンサンブルは10名の立派な編成。ヴィオラ以外は1パート複数の人がいる。これもほかの楽器のアンサンブルでは1パート1人なので、かなり立派な編成だと思う。編成が立派なので演奏も立派に、などと意気込んでしまうとそれが音に出てしまうのだが、私個人としては、個人の発表が終わると肩の力も抜けて、緊張の度合いからするとかなりリラックスした状態だった。少なくともリハーサルでは。

 ステージに立つと、自分の音がどれぐらい客席まで聴こえているのかが良くわからない。楽屋よりも他のパートが遠いのと、音がすべて前に飛ぶせいか全体的に小さく聴こえる。自分の耳元でガーガー鳴っている音だけはうるさいぐらいに聴こえるのだが、果たして聴こえているのだろうか。そう思いながらいつもよりも少し大きめに出す。途中、セカンドヴァイオリンとハモるところが何箇所があるのだが、そこかきれいにハモると
よっしゃ!
という気持ちになる。多分、顔にも出ているだろう。逆に合わないときも顔に出てしまうのだが。

 弦楽アンサンブルのリハーサルが終わると、そのままオーケストラのリハーサルが始まる。私以外の人はそのままステージに乗っていればいいのだが、私だけはここで楽器をヴィオラからヴァイオリンに持ち替えないといけないので、あたふたとしてしまう。見た目にはそんなに違いのない楽器なので、傍から見ていると自分だけ要領のわるい人に見えていないかと、変に気を回す。

 それまではずっと立って弾いていたのが、ここで初めて座って弾くことになる。レッスンの時も練習の時も、たいてい立って弾いているので、座った時に隣の人とどれぐらいの間隔があればいいのか感覚がつかめないまま、とりあえずこの辺に座っておこう、というところに椅子を持ってくる。なんかこの辺はアバウトな感じ。

 人数にして30人ぐらい、パートの数も結構な数になる立派なオーケストラ。アンサンブルと違って自分ひとりだけのパートではないので、ちょっとは気が楽というもの。そこそこの音量も出るので、必死に弾かなくても楽器が勝手に鳴ってくれる。オーケストラが好きな人はこの感覚がいいのかもしれない。上手く言えないのだが、自分が鳴らしている感じではなく、楽器が歌っている感じ。これはオーケストラでないと味わえない感覚だと思う。

 そんなことで、お昼過ぎにリハーサルが終了。いよいよ本番が近付いてきた。


(つづく)