全国的に強化型といわれる介護老人保健施設はの稼働率は年々低下しており、私の施設でも例外ではありません。
その大きな要因は、2018年の診療報酬改定により、地域包括ケア病棟からの転院が「在宅」扱いでなくなったことにあります。
これまでの老健は病院と在宅の間をつなぐ「中間施設」として位置づけられていました。疾患が改善されたけれども、まだ家で暮らすには不安がある場合に入所し、リハビリをして生活課題の改善を図る機能を有しています。在宅復帰を目指す施設なので、介護保険における回復期病棟と同等の役割とも言えます。
18年以降、病院からの相談件数は急性期病棟のみとなり、総数は激減しました。一方、居宅事業所からの相談が増加しています。
私自身が地域を回っていると、ケアマネジャーからしばしば、「在宅復帰の見込みがなくても申請はできるのですか」と質問を受ける機会が増えました。
なぜかといえば、平成30年より老健の役割に「居宅における生活への復帰を目指すものでなければならない」と設定されたからです。
よく勉強されているケアマネジャーだからこそ、詳しく制度を学んでいらっしゃいます。
多機能性を発揮する老健の役割が、偏って理解されている節もあるのかもしれません。
こういう事例があるということは、それだけ地域の老健施設のマーケティング力が低いとも解釈できます。
地域への働きかけは支援相談員や事務職だけが行うものではなく、現場が力を発揮してもいいわけです。
自分たちの役割をいかに地域へ明示していくのか?が問われていると考えます。

