生活期リハビリにおいては、表題の通り「主観的事実」と「客観的事実」を把握することが重要です。
事実は一つと考えられがちですが、その事象をとらえる人の視点によって変わります。
だからこそビデオ判定では、多方向からの画像で事実をとらえていますよね。
また事象の見え方は、とらえる人の考え方、感情によっても変化します。
だからこそいろんな角度から、複数の人から意見をうかがうことで、より客観的になっていきます。
生活期リハビリの目標設定では、客観的事実よりも主観的事実の方を圧倒的に重視します。
利用者自身が、自分の生活について「語る」必要があるのです。
あくまで主観は重要。
その人の内面で何が見えて、何を感じ、何をしたいと願っているのか・・・
推測するだけでなく、語っていただくことが極めて重要です。
語っていただくことではじめて、本人と療法士が課題を共有する第1歩になります。
利用者がとらえている事実と家族がとらえている事実が乖離していることもよくある話。
乖離していればいるほど、家族の心理的負担は大きくなり、在宅生活が困難になることもあるわけです。
主観的事実と客観的事実の両方を把握することは、最適な支援を考える手助けになりますよ。

