坂村真民詩を一日一詩ずつ読む本 ~『坂村真民一日一詩』より~ | 致知出版社公式アメーバブログ

本日は『坂村真民一日一詩』より、
12月30日に収録されている
「時」の詩をご紹介します。


12月30日 「時」


日の昇るにも
手を合わさず
月の沈むにも
心ひかれず
あくせくとして
一世を終えし人の
いかに多きことぞ

道のべに花咲けど見ず
梢に鳥鳴けど聞かず
せかせかとして
過ぎゆく人の
いかに多きことぞ

二度とないこの人生を
いかに生き
いかに死するか
耳かたむけることもなく
うかうかとして
老いたる人の
いかに多きことぞ

川の流れにも
風の音にも
告げ給う声のあることを
知ろうともせず
金に名誉に地位に
狂奔し終わる人の
いかに多きことぞ

生死事大無常迅速
時人を待たず噫々(ああ)


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●詩人の颯声を聴く
坂村真民




仏教詩人・坂村真民氏の幻のインタビュー集


「念ずれば花ひらく」
このわずか8文字の短い一句から
どんなに大勢の人々が力づけられ
また生きる勇気を与えられてきたことでしょうか。

この言葉は、すべて人生の重荷を負う人々の
共通の祈りの言葉となったとさえいえるかもしれません。

本書は、月刊『致知』編集長の藤尾秀昭が行った
坂村真民氏への貴重なインタビュー集。

颯声(さっせい)とは、風のさっと吹く音をいう。
その音を宇宙の声として聴こう、と真民氏は呼びかけます。

何度ページを開いても、そのたびに
新しく、爽やかな感動をもらえる一冊です。




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●坂村真民 魂の講話 願いに生きる



いま甦る幻の講話


生涯に一万篇以上もの詩を創作し、
多くの人の心に光をともしてきた仏教詩人・坂村真民氏。
本書はその講話を聴くために造られたという
「朴庵」で氏が14年にわたり行った、講演をまとめた一冊です。

基本的に講演はしないという考えだった氏が唯一、
愛好者との交流の場として大切にしてきた「朴庵例会」。

10名程度の参加者から始まったこの会は
回を追うごとに口コミで評判を呼び、
毎月100名以上もの愛好者が
全国から集まるようになったといいます。

限られた人しか聞くことのできなかった貴重な講話が、
生誕110年経て甦りました。

「生かされて生きる」「本当に偉い人」
「宇宙のまなざし」「念ずれば花ひらく」の4章から構成。

「二度とない人生だから」
「なにかわたしにでもできることはないか」など、
氏が遺した多くの名詩がそこに込められた想いや
エピソードとともに綴られています。

坂村真民記念館館長・西澤孝一氏はあとがきで
「日常の真民の『生の気持ちや感情』が
そのまま話し言葉で話されている」と語られています。

本書を通じて触れる、坂村真民氏の生きた言葉が、
深い慈しみとなり心に沁みていくことでしょう。


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●坂村真民一日一詩
坂村真民・著/藤尾秀昭・編

 




心に深く沁み入る366の名詩を精選


「詩に生き詩に死す」と、 97歳で亡くなる最晩年まで、
一日も休むことなく詩業に命を燃やし続けた 詩人・坂村真民氏。
その生涯で遺した詩は1万篇以上にも及びます。

このたび、その膨大な詩作の中から
心に深く沁み入る366の名詩を精選。

長年、真民詩に魅せられ、人生を歩む道標としてきた
『致知』編集長の藤尾秀昭が
渾身の力を込めて編纂に当たりました。

「先生の魂の遍歴をも読み取っていただきたい」
との思いから、詩は原則として年代順に構成されています。

一すじに
生きたる人の尊さ
一すじに
歩みたる人の美しさ
われもまた
一すじに
生きん
一すじに
歩まん

毎日、午前零時に起床し、 自らを厳しく律しながら
紡がれたその詩は、時に悲しみに寄り添い、
時に弱くなった心を鼓舞し、生きる勇気を
湧き立たせてくれるものばかりです。

「人生に口ずさむ言葉を持て」と、
生前、真民氏はよく言われました。
一日一詩ずつ、声に出して読むことで、
その言葉がより深く心に響いてくることでしょう。

全424頁の豪華製本。
座右に置き、繰り返し紐解いて
いただければと願っています。

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一冊の本が人生を変えることがある
  その本に巡り合えた人は幸せである

 

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