劇場版「鬼滅の刃」無限列車編〜たいしてファンでもないくせに初日に見てきたよ【映画レビュー】 | おたるつ

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レディースデーだし金曜に映画行くか〜何やってるかな

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やだあ、何時刻表出しちゃってんのぉ〜間違え……

 

無限列車走りすぎだろ!!!

東京の電車かよ!!!(田舎者)

※これは同じ映画館の本日の上映スケジュール。初日はもっと上映回数が多かった

 

もはや鬼滅の刃以外を見るのは困難。

しかもまた数日あるのに席がかなり埋まっている。舞台挨拶でもないのに!!

これは映画館なのか? すげえな、鬼滅の刃!

ということで、たいしてファンでもないくせに公開初日にガチ勢に囲まれて、ぼっち鑑賞してまいりました。

 

【劇場版「鬼滅の刃」無限列車編】

 

監督:外崎春雄 原作:吾峠呼世晴 脚本・アニメーション制作:ufotable
キャラクターデザイン・総作画監督:松島晃
音楽:梶浦由記 椎名豪
キャスト
花江夏樹=竈門炭治郎、鬼頭明里=竈門禰豆子、下野紘=我妻善逸、松岡禎丞=嘴平伊之助
日野聡=煉獄杏寿郎、平川大輔=魘夢

 

〈ストーリー〉

炭治郎は家族を鬼に惨殺され、唯一生き残った妹・禰豆子も鬼になってしまった。

禰豆子を人間に戻すため、人を食らう鬼と戦う鬼殺隊の一員となり、仲間たちと任務にあたる炭治郎は、

鬼と思われる被害が続く無限列車に乗り込んだ。>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

説明するまでもない、大人気マンガ原作アニメの劇場版です。

週刊少年ジャンプでの連載はすでに終了しており(22巻まで既刊)、アニメは2019年4月から全26話が放送。

今回の劇場版はアニメ26話の続きになります。

新型コロナウイルスの影響がなければ、アニメ放送終了からすぐ映画公開だったんじゃないかと、記憶では。

 

鬼が出てくる世界観と呼吸を使った技を駆使する剣術のカッコよさ、兄弟愛、家族愛が魅力。

憎むべき敵である鬼にも共感させる背景を持たせ、主人公らの悲しみに立ち向かう姿が涙をさそう物語です。

 

特にファンというわけではありませんが、一応アニメは全部見てます。

人気を聞いて、どれ見てみるかとアマプラで1話だけ見て、最初はそこで見るのをやめました。

これがおもしろい理由が分かるから、なんかやだなと。

「るろうに剣心」と「犬夜叉」すぎんか、これ。

見たことありすぎる味付けだし、この味にハマる人の気持ちも分かる。

なんなら思春期の自分の創作ノートに似たような設定が走り書きしてありそう(恥)。

う〜ん、これは素直に楽しめないぞ。と一度は停止ボタンを押したわけです。

 

そこから原作何冊か読んで、アニメと少し違う雰囲気で持ち直し、コロナ自粛で持て余した暇を使ってアニメ再挑戦。

1回原作読んだことでこのテのフォーマット感を少し忘れ、全話視聴しました。

 

でもやっぱり、キャラクターだいたいるーみっくわーるどの人でしょ。

伊之助さあ、絶対「らんま1/2」に出てたよね。呪泉郷に落ちてイノシシになったアルね。

十二鬼月って十本刀に2人増えたね? 矢琶羽って鬼、親戚に魚沼宇水いない!?

善逸が構えたとき、これは…縮地クルー!!と思ったババアは手ぇ挙げな。

とまあ、少年マンガあるあるを楽しみながら見ていました。

おもしろいと思いますよ。

ただ、長くアニメやマンガに親しんでると新しくないだけで。

 

映画も同じく、普通におもしろかったです。

アニメの映像美は劇場版でさらにグレードアップしており、列車を舞台にした本作をスクリーンに持ってきたのは大正解。

戦闘シーンの迫力は、間違いなく劇場で見るべき作品だと思います。

あと音。魘夢役の平川大輔さんの声がなんともいえない湿り気で、あれは映画館の音響で聴いてよかったです。不気味だ。

 

映画を見たい子供たちの付き添いで劇場でほぼ初めて鬼滅の刃を見る、お父さんお母さんにも親切なつくりになっており、

子供から説明される程度の知識で十分見られるのも本作のいいところ。

魘夢がちょっと笑っちゃうくらい説明してくれます。十二鬼月の仕組みとか。

スクリーンに映ってなかった善逸や禰豆子、煉獄さんの戦いっぷりを講評しながら死んでいくところで笑ってしまいました。

なんて親切な鬼なんだ!! ありがとう!! 成仏しろよ!!

 

物語の前半と後半で大きく2つの戦いがあるのですが、前半のもんやりが後半で解消されるも

逆に良かったところが後半のもんやりになる、というあっちを立てればこっちが立たず状態が残念でした。

 

前半、魘夢との戦いは夢を術を使い、乗客を人質に列車全体を敵とするところがおもしろい。

何に苦戦しているのか、勝つにはどうしたらいいのかというロジックが何段階かあって明確。

第一段階として夢の世界を破らないといけない、そのためにどうするか。

さらに親切な説明が持ち味の魘夢が、夢の段階は「時間稼ぎ」と教えてくれます。行動言動存在すべてが伏線。やさしい。

第2段階として、乗客を守りながら巨大化した鬼とどう戦うか。

どこが鬼の弱点である首か、巨大化した首をどう斬るか。

なんとわかりやすく、物語に夢中になれるうまい構成なんでしょう。

しかし、巨大化してしまったために魘夢という敵キャラクターとしてのかたちが曖昧になってしまった感がありました。

キャラクターの技もアクションみに欠け、めちゃくちゃ強い敵を倒すんだぞ〜!!! というバトルマンガらしさが薄れてしまったかなと。

あとしばらくは筋子食べるたびに無限列車のこと思い出しそう…オエ。

 

逆に後半、突然現れた十二鬼月・上弦の参 猗窩座(あかざ)と、鬼殺隊の最上級隊士・炎柱の煉獄杏寿郎とのバトル。

こちらは強すぎる2人のバトルアクションが、すさまじい。

さっきもんやりしてたことが一気に解消され、バランスとれてんじゃねえか…良さ…となりました。

んがしかし、こちらには前半にあったロジックがない。

だんだん強すぎて何やってるのかわからなくなる。ただただ圧倒されるといえばそうなんですが。

強さのハイパーインフレ。

もう何が強いのかどうしたら勝てるのかわからん。

 

なんかもう、どうしよう…という空気を炭治郎の「言いたいことがあるんだよ!」で一掃。

煉獄杏寿郎、思い出のアルバムで号泣。

 

鬼滅の刃って鬼含め、一人ひとりの背景をこれでもかってほど描いて死ぬ前に思い出すんですよね。

ごん、おまえだったのか…のターンがあって、だいたいそれが家族愛だから泣ける。

人が死んだら悲しいし。

みんなお母さんがだいすきだしぃ〜!!!

そんなん泣けるに決まってるやん!! って言いながら泣くんですけども。

 

だから結局、おもしろいし泣けるんですけど、初めての涙じゃないんです。

少年マンガだし、これでいいのかもしれないし、こっちがエンタメ見すぎてるのが完全に弊害なんですけど、

やっぱり新しさがないなあ、鬼滅の刃。

メッセージも設定も、何もかも今までのエンタメ人生で1回見てる気がするんだよなあ。

 

鬼滅に限ったことじゃないけど、家族愛と人の死って無条件で刺さる必殺技ですから、

どうしてもエンタメ作品を見るときに、必殺技に惑わされてないか考えちゃうんですよね。

そうなると、作品に感動してるんじゃなくて、必殺技でスイッチ押されてるだけなんじゃね?って考えてしまう。

人が死んだら悲しいんですよ。

特に鬼滅の刃は、設定からキャラクターから技からモチーフ、展開まで、古今東西の成功例を組み合わせてる感が強い。さすがジャンプ。

今、この瞬間、煉獄杏寿郎と鬼滅の刃に涙しているのか、それとも私の中にある「人が死んだら悲しい」スイッチと、今まで見てきたエンタメで培った泣ける思考回路に電気走っただけなのかっていうと、やっぱ後者なんですよね。

だから子供とか若い世代が鬼滅の刃に夢中になるのって当然っちゃ当然なんだけど、

この先いろんな物語に出合うたびに「これって鬼滅の刃じゃん」って感じると思うんですよね。

私はマンガ原作ほぼ未読ですから、まだこれから鬼滅の刃でしか語ることができない、鬼滅の刃だけのオリジナルなアンサーが語られるんじゃないかと期待しています。

 

そうそう、映画館で隣がオタクっぽい女子高生2人組だったんですけど、めちゃくちゃ泣いてました。

感想が聞きたかったので上映終了後に人が出るの待ってるふうにして座ってたんです。

そしたら泣きすぎて「ひーん、あ、メガネ落とした」って。

おい!女子高生!ちゃんと映画見えてたか!!??

女子高生が泣きすぎてメガネ落とすって最高の映画体験じゃないですか。

彼女は煉獄さん推しだったようで「覚悟して見にきたけど、やっぱり…」と声をつまらせてまた泣きました。

私は推しの最期を見るまでの彼女のこの数カ月間を想像し、今日イチ泣きました。

 

鬼滅の刃混んでるから、人少なくなってからすいてる時に行こうって人多いと思うんですが、

せっかく人の隣で映画が見られるようになったんですよ!?

やっとたくさんの人が映画を見られるようになったんです。

同じものを好きな人と同じ空間で映画が見られるようになったんですよ。

しかも満席に近い状態で。

こんな最高の環境で映画が見られる体験、コロナなくたってなかなかできません。

同じものを見て、人の息遣いの変化を感じる映画体験をしに、はよ見に行ってください。