箱根に行ってきました。
地方から友人が二人、はるばる出てきてくれるというので、ツアーコンダクターとして自分の知る範囲の知識を駆使して計画。
東京に住んでいると箱根は近すぎる観光地で、小学校の遠足でも行くようなところなのであまり魅力を感じていませんでしたが
富士山がきれいに見えたり緑多い地でもあるのできっと喜んでもらえるだろうと宿を予約しました。
小田原で集合し箱根フリーパスを買い込んで、いざ箱根に出発。
フリーパスは二日間有効のもとと三日間有効のものがありますが私たちは二日間のを購入。
\4000で二日間小田急の路線(バス、登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、芦ノ湖の海賊船)が乗り放題でフルに使えば¥1000以上お得になる上、いちいち切符を購入しなくて済みます。
まずは箱根湯本でお昼を食べてお土産屋をぶらぶらした後登山鉄道で塔ノ沢へ
老舗の旅館で数寄屋造りの文化財指定の宿です。
お部屋は全17室のみですが一つとして同じ造りの部屋がなく、まるで忍者屋敷のような作りになっています。
私は文机のある桜一の間がお気に入りなのでそこを予約させてもらいました。
お部屋はこんな感じ↓
↑これは六畳の次の間で早川の流れが見えます。
↑は十畳の座敷ですが窓辺に文机がありそこから百日紅の木が見えます。
花をつけるシーズンには美しい花を眺めながらしばしここで執筆活動をしていた文豪の気分に浸れます。
↓はまだお客さんの入っていなかったお部屋ですが、欄間やあかり取りの障子の窓が素敵な部屋。
階段には漆喰の飾り窓
廊下はどこもピカピカに磨かれています。
窓ガラスには昔の手作りガラスがまだ残っており、わずかなガラスのゆがみがノスタルジーを感じさせてくれます。
大広間もありここで湯上りに涼むこともできます。ここは小田急のポスターにも登場した大広間。
外から早川の支流のせせらぎとカジカガエルのかわいい鳴き声も聞こえてきます。
温泉はアルカリ単純泉のかけ流しですが、源泉温度が63℃と高温なため湯坂山からの湧水を加水していますがそれでも若干熱めです。
秋から春までの間はこの熱さが気持ちいい!
お風呂は岩風呂と下の写真の大丸風呂。こちらのお風呂も小田急のポスターに登場していました。
足元に木の感触がやさしく浴槽の中も松の板が敷き詰められており、このお湯につかって見上げると新緑が目にさわやかです。
秋には紅葉を眺めながらの入浴はまた格別です。
箱根はあまり雪は多くないのですが、前に来た時には雪が降っており雪を眺めながらのお風呂も最高でした。
下は玄関を入ってすぐ見える宿の看板文字。しっかりと木彫りです。
この旅館にはいたるところに宮大工の粋な細工が目につき歩いているだけで楽しめます。
仲間とたわいもない話をしながら美味しいごちそうとお酒に舌鼓をうち
なんとも平和な時間を過ごしました。
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180523/17/otanko74/22/3c/j/o1080081014196738535.jpg?caw=800)
窓の外からは早川の流れる音が響いてきます。
かの川端康成氏は川の音が気になると奥まったお部屋にこもって執筆活動をなさっていたとか。
文豪は贅沢な宿にお泊りですなあ。
以前は日本人客ばかりでしたが昨今は外人客が多くなり、廊下で出くわすお客さんも欧州系の外人さんばかりでした。
といっても、宿はそれぞれの部屋が上手に独立しているので隣の部屋の声が響いたりはほとんどありません。
翌日ずいぶんと背の高いガイジンさんのグループと玄関で御一緒しましたが、スコットランドから来たとのこと。
はるばる日本へようこそ!福住楼はどうでしたか?とうかがうと「Amazing!!」だそうで皆ニコニコでした。
宿の人間じゃないけど、日本の旅館を気に入ってもらえるのはなんだかうれしいですね。
玄関を出ると目の前は国道1号線です。
箱根駅伝の時は個々の目の前を選手たちが走ってゆきます。テレビにも映るから探してみてくださいな。