第2章

雑穀はおいしい(15)

 

 

 

*本記事は、2002年発行『雑穀つぶつぶ食で体を変えるーおいしいから健康ー』(講談社+α新書)よりお届けします。

 

 

 

前に書いたように、

 

大分県の農家には、

 

ヒエ、アワの俵を絶やさず

 

天井裏に保存するという代々の教えがあり、

 

 

米どころの庄内でも、

 

米倉にはいざというときのために

 

雑穀の穂が吊るしてあったといいます。

 

 

また雑穀は、

 

土をよみがえらせることもできます。

 

 

雑穀の葉や茎を緑肥として

 

土に戻すと地力が驚くほどアップします。

 

 

雑穀は大きく生長するので、

 

一本あたりの有機物がほかの作物とくらべて多く、

 

良質な肥料になるのです。

 

 

雑穀を輪作することで、

 

畑の地力が守られてきました。

 

 

 

「ヒエ、麦、大豆の輪作をしていたころは、

 

冷害なんてなかったなあ」

 

と岩手県軽米町のおじいさんはいっています。

 

 

かつて雪の降る東北地方では、

 

2年の月日をかけて、

 

時期をずらしながら、

 

ヒエ、麦、大豆の3種を輪作していました。

 

 

こちらの畑でヒエを植えたら、

 

もう片方の畑では大豆を植えます。

 

 

こうして地力を衰えさせずに

 

食料を調達してきました。

 

 

すごい知恵だと思いませんか?

 

 

また雑穀と野菜を輪作することで、

 

土の中の微生物のバランスがとてもよくなります。

 

 

日本の農地は、

 

同じ作物をつくり続けることで連作障害をおこし、

 

病害虫への抵抗力を失ってきました。

 

 

ところが雑穀をつくることで、

 

病害虫の発生がおさえられるのです。

 

 

「キャベツや白菜などの輪作に雑穀を取り入れると、

 

病害虫が減る」

 

と埼玉県で雑穀栽培をしている

 

「ぶくぶく農園」の桑原衛さんも実体験しています。

 

 

雑穀を栽培することは、

 

個人レベルでも、

 

穀物自給の可能性を大きく広げること。

 

 

雑穀を畑に呼び戻すことで、

 

地球の生命力もよみがえるのです。

 

 

つづく

 

 

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