2022年11月のテーマ
「コメディーでいこう!」
第二回は、
「ジーサンズ はじめての強盗」
2017年公開(日本)
です。
モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンの三人が主演のクライム・コメディー映画です。
1979年に公開された「お達者コメディー/シルバー・ギャング」という映画のリメイクだそうですが、元の映画があったことも私は知りませんでした。
そもそも日本で公開していたのかもわかりませんが、そこは追及しないでおきます。
おすすめしたい理由とは関連性がないので。
あらすじは、ニューヨークに住むジョー(マイケル・ケイン)、ウィリー(モーガン・フリーマン)、アルバート(アラン・アーキン)の三人は、引退して企業年金で暮らしています。
年金でつましく暮らす彼らのもとに、退職した会社が企業買収されるという知らせが…。そうなると今後企業年金は払われなくなってしまう…。余生を安心して過ごしたいだけなのにそれもかなわず、これからどうやって生きていこうかという事態に、三人は銀行強盗をする決意を固めます。
それまで真面目に生きてきて犯罪とは無縁。
若い頃とは違い、体もいうことをきかない。
シルバー世代の三人が一世一代の計画を実行するという、コメディー映画です。
この映画の最大の魅力は主演の三人が全員オスカー俳優であること!
ハリウッドのレジェンドともいえる80代の名優たちが織りなすドタバタ喜劇なんて、面白くないはずがないです。
この点、前回の記事とおすすめの動機が同じですね。
特にジョー役のマイケル・ケインが私は好きなんですが、最初に彼が他の二人に強盗話をもちかけます。
ジョーが強盗しようと決心するまでの心理的な変化も丁寧に描かれていて、コメディー映画なんですがちょっとハートフルな感じもあって、"お腹の底から笑うための映画"というよりは、"笑ってほっとする感じの映画"と言った方がいいかと思います。
あと、三人の固い友情も見どころの一つ。
お互いに悪態をつくこともあれば、けんかすることもあるけど、やっぱり三人一緒。
仲良く肩を組んでおしゃべりしているところなんかをみると、"生涯の友"という風に感じます。
「カムバック・トゥ・ハリウッド」もシニア世代の名優たちが主演のコメディー映画ですが、こちらは「ありえないこと」の連続が笑いを誘う映画です。さっきの言い方でいうと、"お腹の底から笑うための映画"です。
それに対して、「ジーサンズ はじめての強盗」は、「ありえない発想に真面目にチャレンジする普通のジーサンたち」に観客は共感する部分があるし、ついハッピーエンドになってほしいと願ってしまうがゆえにスリルも感じられる作品になっています。
笑うだけのコメディー映画では物足りないという時は、「ジーサンズ はじめての強盗」をおすすめします。
一度お試しあれ。(*^▽^*)
