理想と現実の狭間。 | 暗くなるまで待って

暗くなるまで待って

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今年の7月に夫が日本に帰ってきた時にした会話の中で

何となく今でも頭の中に残っている内容があります。

話の流れやきっかけは忘れてしまったけれど

なぜガーナ人が嘘をつくのか、ということについて。

 

ある学校で生徒の写真をカメラマンが撮ったとしよう。

そのカメラマンが校長に一枚10セディで売ったとする。

校長は各先生に20セディで売る。

先生は生徒に30セディで売る。

生徒は母親に「一枚40セディだった」と言ってお金を貰う。

母親は父親に「一枚50セディだった」と言ってお金を貰う。

これがうちの国なんだよ。

 

と言う夫。

「じゃあさ、嘘をつかずに正直な人は馬鹿にされるの?」

と聞いたら、それはそれで尊敬されるそうな。

現にあるタクシードライバーが客の忘れ物を律儀に届けたら

その客が割と有名な人だったらしくてニュースになって

「そいつ偉い」って話題になったんだって。

 

「そういう正直な人達ってやっぱり家でそういう躾をされるの?」

って聞いたら、家の躾ではなくて教会らしい。

 

道徳を教えるのが各家庭ではなくて教会。

ここらへんが越えられない壁なんかなあ、と思ってもみたり。