仮縫い後の補正作業。 | 京都・寺町通 テーラーハタノの仕事

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1906年(明治39年)創業のビスポークテーラーです。

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今回は着せ付けによる仮縫い後の補正または調整作業について一部をご紹介させて頂きます。
またこの作業はフルオーダーについては仕上がりを左右する重要なポイントでもあり
機械では出来ない人の経験と手によってのみ調整可能になっております。
それでは画像順に沿ってご説明させていただきます。

〇画像一枚目:スーツ上下の着せ付けによる仮縫い作業になります、
この時点で必要な修正箇所にピンを打ったり躾糸を解いたりして調整しますが
必要があればお客様にもご意見やご希望をお聞きしたりします。

〇画像2枚目:最初にお客様専用にお作りしておいた型紙になります、
この型紙で生地を裁断して画像一枚目の仮縫いをしております。

〇画像3枚目:画像一枚目の仮縫いで調整した箇所や修正が必要な箇所を型紙に反映させて調整します、
この場合は一部分切れ込みを入れておりますが修正方法や箇所は多岐に渡ります。
これによりお客様の体型や骨格に合わせると同時に着心地やデザインも考慮に入れて行きます、
テーラーの経験や持ち味が反映される重要なポイントになってきます。

〇画像一枚目の仮縫い服を解きアイロンで伸ばした生地のパーツに画像3枚目で修正した型紙を置いて線を引いて行きます。
この引いた線が縫製職人により正確に縫われて仕上がりの服となって行きます、
いわゆる本縫いと呼ばれていますが
この段階でも特に手縫いであれば他にもアイロンによる癖取りや芯地の調整等色々と工夫を加えて行きます。

今回は以上ですが今回は普段あまり目にされる事がないと思いますが仮縫い後の作業中の一つを掲載させていただきました、
この作業は当店のマシンメイドでも同じ段取りを組んでおります、
今後フルオーダーをご検討させる方には参考にして頂ければ幸いです。