京都・寺町通 テーラーハタノの仕事

京都・寺町通 テーラーハタノの仕事

1906年(明治39年)創業のビスポークテーラーです。


 

ライトグレーのアイリッシュリネンを裁断しました。
今回はウール地と違い明るい発色で表側に映らないように
チョークではなく鉛筆を使用しております。
やや汚れが目立つ反面、汗や水分も洗い落としやすく
堅牢な性質はメリットになります。
特に日本の暑い夏はこの辺りが重宝されるのではないでしょうか?

画像下段は袖の膨らみをいせ込みとうい手法で付けております、
主に肩先部を自然な形で覆う形状ですが滑らかな着心地とシルエットにも影響してきます。

 

会社のパンフレットに掲載されるためのスーツを
ご依頼いただきました。
夏用なので通気性の良いフレスコ地にウィンドウペンの柄
を組み合わせております。

これで数着目のご注文になりましたが
普段はジムでトレーニングされているようなのでご体型の変化と
生地の性質に合わせて今回も色々と調整を加え行きました、
ウエイトトレーニングされる方は特に肩周り腕周りが
変化される事が多いように見受けられます。

この辺りは仕立て屋にとっては難易度が高いのですが
経験値による調整と熟練職人の連携で端正な装いになりました。
今後も快適な装いと素晴らしいパンフレットが出来上がる事を
願っております。
 

 

春夏向きネイビージャケットが完成しました。
通気性の良い無地のホップサックでジーンズやコットンパンツにも
コーディネートし易いのが特徴的です。

今回はウエスト回りと胸回りにメリハリを付けて
躍動感のあるスタイルに仕上げさせていただきました。
これからの気温の上がる季節には活動的にご着用頂ける事でしょう。
ご愛用頂けますと幸いです。

 

今回完成しましたフランネルスーツは配送納品のため
ハンガーにかけた状態で掲載させて頂きます。
ペンシルストライプのダークブラウン系で
ワイドなラペルにフラップを省いた
腰ポケットが見た目を引き立てます。

また上衿とラペルの柄が連続して合っている所や
ラペルの美しいロール感も縫製職人の技術の高さがうかがえます。
お客様のお好みで1920年代のようなデザインに於いて
拘りの強いスーツですがご愛用頂けますと幸いです。

 

注文服の手縫いによって仕上げられた服は
風格のある立体感が特徴の一つです。
上着は主に肩から腰回りにかけてになりますが
今回は出来上がった直後なのでハンガーに吊るした状態です。
注目はラペルの裾から上にかけて浮き上がったような
美しいロール感があります。

これは表地の裏側にある芯地との間に縫製職人が八刺しという
技法で処理を施していくのです。
また機能的には湿気や水分で芯地と表地の剝離を防ぐ目的で
入れる作業工程の一つにもなります。
昔手縫いの服が標準だった頃は当たり前のように入っていましたが
最近はコスト削減と合理化した機械縫縫製により
省略されている服も多く見受けられます。

 

本日は久しぶりに春夏向きジャケットの完成
を掲載させて頂きます。
ホップサック調のジャケット地で軽くて
春夏らしい風合いが魅力的です。
ジーンズやコットンパンツにも良く合い大人の装いとして
引き立ててくれる1着です。

またこちらはアンコン仕様にもなっておりますので
肩パットも入もっていません、
手荷物にも便利でお気軽にお出かけ頂けるでしょう。

 

明けましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願い致します。
早速ですが去年暮れに着せ付けによる仮縫い時の
アームホール画像について掲載させて頂きます。
服が好きな方には良くチェックをされているとは思いますが
視覚や着心地、作動性、バランス感等多岐にわたり
要素が詰まっている重要なポイントになります。

まず一つ目のポイントは良く話題になる深さです、
深すぎると腕が上げにくく作動性に影響を及ぼします、
視覚的にも腕の付け根(袖山とも呼びます)
が大きく見え少々野暮ったく見えます。
2つ目は前後の巾です、これは一般の方には
あまり意識される事は少ないようですが
胸回りの着心地にも影響していきます、
大きすぎるとだぶつき感が出てきます。
また深さ,巾共アームホールの形状により性質も変わってきます、
更に注文服では下に着るシャツやベスト、場合によっては
セーター等を考慮して調整していきます。

仮縫い後の仕上げの段階に於いてハンドメイドは
より柔らかく仕上がりますので作動性や視覚的な立体感に優れています。
アームホール一つとっても服はいろいろと
考えて作られている所が面白くて奥が深いですね。
ご自身の服もお調べになると新たな発見があるかもしれません。
 

 

本日はスーツ地の裁断作業に入りました。
採寸した寸法から割り出した数値で
型紙を製作の上、チョーク線を引いたところです。
仮縫い時の大きな補正にも対応できるように
縫い代にゆとりを付けて裁断していきます。

 

毎回個性的なスーツをご注文頂きますお客様ですが
今回は雨降り袖にワイドなラペル、蓋なしの玉縁ポケットに
ベストはショールカラーのダブルブレストと
クラシカルなダブルスーツが完成しました。

引き締まったスタイルのダブルスーツですが
着る方の個性も引き立たせる装いとなりました。
ボタン間隔や襟巾等デザインはバランス感を取るために
着せ付けによる仮縫い時や型の調整時に於いても
入念に検討しております。
末永くご愛用頂けますと幸いです。


※フィッティングに関しまして 
テーラーハタノでは店内にてお客様専用の型紙製作の上
基本的に全ての縫製に仮縫いをお付けしておりますが、
フルオーダーならではの質の高いお仕立を目指しておりますので
特に初めての方は必要に応じて2回仮縫いをさせて頂く場合がございます。
 

 

初めて御注文頂きました3ピーススーツが出来上がりました。
全体的にはシャープな印象で着心地にもややユトリをご希望されました。
ご体型もやや恰幅の良い方ですが体型補正の調整により
端正な装いに仕上げております。
同時にベストも上着にバランス良く合うように調整致しました。
今後ご愛用頂けますと幸いでございます。