藤川引退。   押川(スポーツ) | 押川雲太朗の万事いいかげん

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漫画家 押川雲太朗のブログ。日々の何でもない事や、たまに仕事の告知など、書いていきます

9月2日現在、タイガースは貯金2の2位。

 

まあまあ調子が良いので、久しぶりにブログも書こうかと思います。

 

応援するチームの選手が活躍することが野球ファンにとって楽しみです。

 

ホームランやタイムリーヒットで点が入るときも楽しみですが、

味方のピッチャーが三振を取ることも、声を出してガッツポーズをする瞬間です。

 

その中でもストレートでの空振り三振、これに勝るものはありません。

 

しかし、これは難しいことです。

 

打者は基本的にストレートを狙っています。

 

当ててファールにすることぐらいなら出来るのが普通です。

 

だから「もう変化球しか来ないな。」と打者が思ったときのストレート。

 

こういう時にストレートでの見逃し、もしくは空振り三振が起こります。

 

だから、ストレートを狙っていてのストレートで三振、というのは

プロではなかなか起こらないのです。

 

藤川球児はそれが出来る、まるで漫画の世界から出てきたような投手でした。

 

ストレートを投げればほとんど打たれない投手でした。

 

打たれるのはほとんどスライダーかフォーク。

 

後ろで投げるようになってからは、

フォークが甘い所に行って打たれたという記憶しかありません。

 

だから私はいつも藤川が投げるとき、テレビの前で

「ストレートだ。ストレートを投げるんだ。ストレートさえ投げていれば打たれない。」

と叫んでいる日々でした。

 

テレビの前だからいいですが、球場にいればヤジを連呼するオヤジです。

 

なんせ、藤川が出てくるたびに

「ストレートだ。ストレートを投げるんだ。」と連呼しているのですから。

 

そのくらい藤川の登板には熱くなった、そしてフォークで打たれるのも

ファーボールを出すのも見たくなかったのです。

 

もちろん、本人にしてみればストレートの調子もあるし、

ストレートばかり投げていたら打たれるという気持ちもあったのでしょう。

 

しかし、我々にとって藤川は漫画の中から出てきた超人だったのです。

 

その超人のストレートも空振りが少なくなり、

去年あたりから外野フライになることが多くなりました。

 

そして、今年はホームランを打たれるようになってしまいました。

 

それでも私は「ストレートだ。ストレートに行け。」と叫び続けていました。

 

しかし、その日々もついに終わりです。

 

ただし、今シーズン限りの引退ということなので、

まだ登板の機会はあるでしょう。

 

最低でもあと一試合、引退試合の時は…。

 

そのときを楽しみにしています。

 

もう打たれても誰も文句を言いませんから。

 

見せてください。

 

「ストレートだ、球児。」