学童さんに、「怖い絵本を持ってきた?」「怖い絵本を持ってこなかったの?」「怖い絵本を読んで」と口々に言われました。
「なんで持ってこなかったの?」「怖い絵本!」と強めの口調で言われたので、そんなに言うなら、持っていくよ。
でも、手持ちの「怖い絵本」は、何度か読んでいるので、図書館に何冊か予約して借りに行きました。
図書館の新着絵本コーナーにあったこのたたずまいの絵本。
なんとなく手に取って借りてきて読んでみて
「怖いじゃん、これ」
思わず声に出して独り言を言っちゃうほどの、怖さ。
これ。
読んじゃおうかな。
怖いけど、いいのかな。
本当に本当に、いいのかな。
ゾゾゾ。
中のページの大きさに比べ、表紙は8mmくらい大きい。
普通の絵本は、3mmくらいでしょう。
表紙を開けない方がいいよ、違う世界がこの中にあるよ、いいの? っていう感じがする。
見返しは黒一色。
もう1枚、めくっても、黒い。
表紙の色使いだって、絵本らしからぬ。
だから、思わず、手に取ってしまったんだけど。
不穏、だよね。
よからぬことが起きそうな気がする。
こんなふうに 始まる。
(以下引用)
自分のことがきらいだ。
変わりたい。
今の自分とは、
ちがう自分に変わりたい。
(引用ここまで)
はー。
直球で来たねえ。
これね、永遠のテーマだからね。
でも、こんなあからさまに書いちゃうの。
ってことは、正攻法じゃダメだよね、どうするんだろうね。
あー。
そうきたかー。
(以下引用)
板に絵がかいてある舞台美術を
「カキワリ」っていうんだっけ。
(引用ここまで)
いろんな仕掛けがほどこされている。
「かきわり」を使って。
ラストも、ひっくり返される。
いや〜、恐ろしい。怖いよ。わたしは怖い、この絵本は。
怖いけど、欲しいかも。
学童さんたち、どうだろう?
あ。
この絵本です。
『カキワリの劇場』(小林賢太郎 あかね書房 2023年1月)
予約して借りてきた怖い絵本も、怖かった。
わたしは怖いと思うけど、学童さんたち、「全然、怖く なかった」とか言うんだよな〜。ちっ。
作者は、ラーメンズの人