【11月19日(日)小田原】 村中李衣さん講演会 哀しみを得る 看取りの生き方レッスン | 絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

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絵本の読み聞かせを味方につけると子育てはもっと楽しくなります
「読み聞かせなんてめんどくさい」という方も、簡単に楽しくできるときだけ続けられる「絵本で子育て」をお伝えします

 

 

 

 

児童文学作家の村中李衣さんを

神奈川県小田原市に

お招きして講演会を開催します。

 

 

講演会のテーマは

 

「哀しみを得る 看取りの生き方レッスン」

 

です。

 

 

 

 

開催のきっかけは

同じタイトルの

李衣さんの本を読んだことです。

 

 

 

 

 

李衣さんが

お母さんとの最期のときを

どのように過ごしたかを

 

「書かずにはいられなかった」

 

本です。

 

 

 

哀しみを得る

看取りの生き方レッスン

村中李衣

かもがわ出版

 

 

 

 

多くの人に出会ってほしい本だと思いました。(激しく残念なのですが絶版です)

 

 

 

さらには、この本について

村中李衣さんに

お話ししていただきたいと思いました。

 

わたしの周りの大切な人たちに

きっと

必要なことだと思ったからです。

 

 

当初は、

オンラインでご講演いただけないかと打診しましたが

 

オンラインでは

できません

リアルでなければ

 

と言われました。

 

 

 

 

なので

リアルに

時間と場所を共有してくださる方と

一緒に

考え、

感じ

李衣さんと

まるっと

つながるような

講演会になったらいいなと思っています。

 

 

 

「哀しみを得る」について、

李衣さんが雑誌にお書きになった文章を転載します。

 

「佼成」2023年1月号より以下引用

 

 

いのちの放物線

 

八年前、勤めていた大学から現在の大学へ移る準備を進めていた矢先、母がくも膜下出血で倒れた。

 

母の病状に一喜一憂する一方で、こんなはずじゃなかった、どうすればいいの、とタイミングの悪さを呪ったりもした。

 

しかしどうなるものでもなく、どうにかするしかなかった。

 

山口県の自宅と病院と、岡山県の大学の三地点を新幹線と車で移動する毎日が始まった。

 

病院では、たびたび高熱を出し意識が不鮮明になっていく母への医療的決断を、毎回その場で迫られ、家に戻れば置いてきぼりを食らったような父親が奇行を連発。

 

大学に行けば新しい授業のかたちを作っていかなければならない。

 

泣く暇はなかった。

 

ある日、家に戻ると父親が家じゅうの下着とタオルに太マジックで自分の名前を書いていた。

 

息子のパンツも夫のシャツもすべてでっかい父親の名前入り。

 

同じ日、喉の乾いた父が鍋敷きをつけたままヤカンをIHコンロにかけ、ドーナツ型の黒焦げマークをつけた。

 

もう無理だ、限界だと叫んだその日の夜、大雪が降った。

 

入院する母のベッドの下に断熱シートを敷いて泊まり、母の呼吸で微かに揺れる頭上の気配を数えながら朝を迎えた。

 

カーテンを開けると外は一面真っ白。

 

その白は、昇ってくる朝日を反射させ、窓のこちら側で静かに眠る母の頬に極上の光を注いでいた。

 

なんという厳かな光……。

 

「今日という日をようこそ母に」。

 

私は疲れ切った体を起こし、朝日に手を合わせた。

 

あぁ、母が今日の日、生きてくれているということ、それ以上に大事なものは何もない、と心底思えた。

 

それから二年間の闘病の末、母は逝ってしまった。

 

痛手はあまりにも大きく、どう自分を立て直してよいかわからず日々が過ぎていく。

 

そんなある日、作家の村田喜代子先生から電話が入った。

 

受話器の向こうから聞こえてくる先生の声は、瀕死の私に最後の食べ物を細かくかみ砕き、口移しで食べさせてくださるようであった。

 

「あのね、私思うんだけど、ひとは死より遠くへは行かないんじゃないかしら。おかあさまはね、やがて放物線を描くようにゆっくりゆっくり、あなたの胸の中へ還ってくる気がするのよ」

 

母がこの世からいなくなったというとてつもない恐怖は、この言葉ですうっと消えた。

 

それと共に、母が放物線を描いて私の元へ戻ってくるためには、哀しまないようにしたり忘れようとしたり向こうへ押しやることなんかしていてもだめで、哀しみそのままに、すっぽりとこの胸に抱くしかないのだとわかった。

 

小児病棟や老人保健施設、刑務所などで絵本の「読みあい」を続けていると、ぶつけようのない憤りや見えない苦しみの中で出口を求める姿に出逢う。

 

私にできるのはそれらを払いのける力を与えることでなく、それらを抱いてなお、前に進む力を信じ、ただ傍らにいること。

 

あの日の雪のように。あの日の村田先生の言葉のように。

 

 

 

 

 

 

 

皆さんのご参加

お待ちしております。

 

 

 

村中李衣さん講演会

 

哀しみを得る

看取りの生き方レッスン

 

日時 2023年11月19日(日) 13:30〜15:30

場所 おだわら市民交流センター UMECO 会議室1・2

参加費 4,400円

定員 大人70人

 

※終わってから、17時半くらいまで交流タイムを設けたいと思っています。(参加自由)(同じ建物内)

 

 

お申し込みはこちらから

 

https://resast.jp/events/831950

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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