「もやもや」しているあなたへ | 絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本読み聞かせ講師・上甲知子「絵本で子育て講座」出前します【小田原 湘南 横浜 静岡】

絵本の読み聞かせを味方につけると子育てはもっと楽しくなります
「読み聞かせなんてめんどくさい」という方も、簡単に楽しくできるときだけ続けられる「絵本で子育て」をお伝えします

以前にご紹介した

最相葉月著「セラピスト」
に興味深い記述があったので、時間が経ちましたが
再びご紹介します















河合隼雄さんにユング心理学を学んだ高石恭子さんという方の言葉です

高石さんは、甲南大学の学生相談室の専任カウンセラーとして勤務されています

最相葉月さんは、ユング心理学の箱庭療法の動向と新しい動きを知るために高石さんにインタビューしています



(以下引用)P283


箱庭療法はやりにくくなっています。

絵画療法もそうです。

箱庭や絵画のようなイメージの世界に遊ぶ能力が低下しているというのでしょうか。

イメージで表現する力は人に備わっているはずなのですが、
想像力が貧しくなったのか、
イメージが漠然としてはっきりしない。

内面を表現する力が確実に落ちているように思います。

ストレスがあると緊張は高まって、
しんどいということはわかる。

だけど、何と何がぶつかっているのか、
葛藤が何なのか、わからない。

主体的に悩めないのです








ね、興味深くないですか?

主体的に悩めない。

本当に?

悩みこそ、一番、主体的なものであるはずではないのかしら?

悩みほど、主体的なものはないのではないでしょうか?

何と何がぶつかっているのか、葛藤が何かわからない?

まあ、わかりにくいこともあるかもしれないけれど、
だから、悩むのかもしれないけれど。

内面を表現する力が確実に落ちている。

これは危機的状況ではないでしょうか

自分の内面すら表現できないのであれば、
他人の内面を想像することなんて、全く不可能でしょう。

相手のことを思いやることなんかできない人が
どんどんどんどん増えていったとしたら
それはとても生きづらく
そして、一番、弱い人が、
一番辛い想いをするようになってしまうのではないでしょうか?





こんな風に続きます

(以下引用)
何に悩んでいるかわからないなら、学生たちはここで何を訴えるのですか。

「最近多いのは、もやもやしている、といういい方です。

怒りなのか悲しみなのか嫉妬なのか、感情が分化していない。

むかつく、もない」

むかつく、もない?

「むかつく、というのは苛立ちや怒りの対象があるということで。

でも、最近は対象がはっきりせず、もやもやして、むっとして、そしてこれが一定以上高まるとリストカットや薬物依存、
殴る、蹴るの暴発へと行動化、身体化していきます。

でも、なぜ手首を切りたくなったのか、その直前の感情がわからない。

思い出せない。

(中略)

悩むためには言葉やイメージが必要なのに、それがない。

身体と未分化というのでしょうか、○○神経症と名付けられるのはごく少数派です」










悩むためには言葉やイメージが必要。

そんなこと、考えたこともなかった

当たり前のように悩める

どん底まで落ち込める

それが悲しみを伴った怒りなのか

煮えたぎる怒りなのか

嫉妬と羨望の混じる苛立ちなのか

何となくはイメージできる

うまく言語化できなくても、イメージはできる(と自分では思っている)





ここで

絵本の力について
考えてみると

絵本を読むことで
たくさんの絵、イメージを自分に通過させることができる

絵本を読むことで
多種多様な感情を疑似体験することができる



・迷子になったぞうの気持ち

・森を散歩していたら大きな卵を見つけたネズミの気持ち

・チョッキをビロンビロンに伸ばされちゃったネズミの気持ち

・急いで走っていたら、熊に出会ってしまった赤ちゃんの気持ち

・ホットケーキを焼くしろくまの気持ち




























自分の生活とリンクさせながら
自分のことのように絵本の登場人物が味わう感情を共に味わう体験を
絵、イメージとともに繰り返している



読み聞かせは
すぐにわかりやすい効果が得られるものではないが
少なくとも、この先、主体的に悩むための助けになる気がする



悩むことぐらい普通にさせてあげたいよ
主体的に悩めないなんてかわいそうだよ とわたしは考える



まあ、この話は、この大学では2000年を過ぎたあたりから
そんな学生が増えている、という話であって
そういう傾向だという話であって
全てに当てはまることではないのかもしれない



自分の内面を言語化できない

感情に名前をつけられない、イメージできない、つまりは仕分けでない

「もやもや」としか表現できない



別にそれでも困らないか、就職できればいいのか、給料もらえればいいのか
結婚して幸せな家庭が築ければいいのか



いろいろと「もやもや」しちゃうなあ


何をやっていれば大丈夫ってことは 全くわかりませんが
少なくとも「絵本で子育て」は やらないのはもったいないと
強く強く思います


ご興味ある方は
絵本で子育て講座
マンツーマンでもお受けしますので
こちらからご相談ください


















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