国宝 蒙古襲来絵詞 後巻(前半)@三の丸尚蔵館 | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

三の丸尚蔵館 で開催中の、『皇室のみやび ー受け継ぐ美ー 


』 のレポートの続きです。



現在展示中の、第1期 『三の丸尚蔵館の国宝』。
この展覧会で、11/26(日)まで展示されていた国宝のレポートになります。


でしたが、今回は、




・国宝 蒙古襲来絵詞より
後巻(前半部分)【通期 巻替あり】

鎌倉時代(13世紀)の作。

二度の元寇の際の、熊本の御家人 竹崎季長(たけざきすえなが)の活躍を表した絵巻です。
今回の記事展示の"後巻"では、2度目の戦闘"弘安の役"を描いています。
この場面の前にもう2場面があるのですが、そこは展示されてませんでした(^_^;)
↑モンゴル軍にたちむかうため、意気揚々と戦地へ向かう竹崎季長の一行。
↑石築地の前を、威風堂々と進む、我らが大将 竹崎季長
カッコイイネ(^o^)
↑ちゃんと「季長」って書いてますね(^_^)重要人物の名前はで書かれているようです。
この前に出陣した「文永の役」で、活躍の割に幕府から貰えた報奨が少なく、納得できない季長は、鎌倉に出向き申し立てをします。(このことは前巻で描かれています)
その際、自分の活躍の証明として描かせたのが、この絵巻といわれています。
石垣の上で、竹崎季長の一行を見物している武者たちは、誰なのでしょう?
頭の上に、名前が墨書されています。
↑この人も。
同じく戦地に向かう人々ですが、チームが異なります。
↑季長の左上にいる人物が、そのチームのリーダー菊池武房
竹崎季長は「私が武功をたてたら、報告して欲しい。」と頼んでます。
菊池武房……季長の話し聞いちゃいない……。重要人物なので、名前がで書かれています。かすれて見えないケド……
お供に兜を持たせて、日の丸の扇を持ってるので、偉そうに描かれてますね。
ここでは、武具にも注目してみましょう(^_^)/
海戦を想定しているので、船に引っ掛けて使う"熊手"を準備していることがわかりますよ。
↑コイツが持ってるのが"熊手"。
さて、次の場面では、港から戦地に出港する場面です。
ところが、主人公の季長がいません(^_^;)
はやる気持ちを抑えられない季長は、何と、自分の船を待てず、別の船で出発してしまったのです!
↑この船こそが季長の船で、先発した季長を慌てて追っかける様子です。
季長は、それほどまでに「戦にやる気満々だった」という、武勇のエピソードとして描いたみたいです。
でも、少しマヌケなエピソードに思えますが……

この場面までを展示していました。


前期は11/26(日)まで、11/28(火)からは後期展示に切り替わっています。
おそらく、この後の場面が展示されているでしょう。

次回も、三の丸尚蔵館の名宝をレポートしま〜す(^_^)/~~